セッション情報 口演

HCC画像

タイトル O-280:

乏血性肝細胞癌の治療方針

演者 中島 洋介(日本大学消化器外科学)
共同演者 高山 忠利(日本大学消化器外科学), 緑川 泰(日本大学消化器外科学), 檜垣 時夫(日本大学消化器外科学), 森口 正倫(日本大学消化器外科学), 中山 壽之(日本大学消化器外科学), 松岡 俊一(日本大学消化器外科学), 杉谷 雅彦(日本大学消化器外科学), 森山 光彦(日本大学消化器外科学)
抄録 【目的】近年画像診断の進歩とスクリーニングの普及により早期の肝細胞癌が診断されるようになった.しかし動脈相において造影されない乏血性肝癌の治療方針については一定の見解が得られていない.今回,当科で切除した乏血性腫瘤の臨床・病理学的検討を行った.【方法】術前CTにて乏血性肝細胞癌と診断され手術を施行した52名から切除された58結節を対象とし,その内49結節についてはEOB-MRI,血管造影を施行した.肝細胞癌の診断では,術後の病理学的検索で腫瘍内に残存する門脈域への間質浸潤の有無を早期肝細胞癌の診断基準とした.【結果】切除された58乏血性腫瘤の術後病理学診断の内訳は早期肝細胞癌22結節(37.9%),古典的肝細胞癌32結節(55.1%;高分化型肝癌15結節,中分化型肝癌17結節),再生結節が2結節(1.7%)であった.さらにMRI,血管造影を施行し,いずれにおいても乏血性肝癌と診断された13結節のうち9結節(69.2%)は早期肝細胞癌,3結節(23.0%)は古典的肝細胞癌,1結節(7.6%)が再生結節であった.また,MRIもしくは血管造影の少なくともどちらか一方において造影効果が認められた36結節のうち,12結節(33.3%)が早期肝細胞癌で24結節(66.7%)が古典的肝細胞癌であった.【結論】CTで診断された乏血性肝癌はさらにMRI,血管造影など複数の画像検査を行う必要があり,いずれの検査においても乏血性であった腫瘤は早期肝細胞癌もしくは再生結節の可能性が高く,厳重に経過観察すべきである.
索引用語