セッション情報 口演

C型肝炎1

タイトル O-290:

C型慢性肝炎に対するPeg-IFN+Ribavirin+Telaprevir 3剤併用療法の治療成績―前治療歴,IL-28B,薬剤服薬率の面から―

演者 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター消化器内科)
共同演者 清水 省吾(岐阜県総合医療センター消化器内科), 佐藤 寛之(岐阜県総合医療センター消化器内科), 水谷 拓(岐阜県総合医療センター消化器内科), 松浦 加奈(岐阜県総合医療センター消化器内科), 中村 みき(岐阜県総合医療センター消化器内科), 丸田 明範(岐阜県総合医療センター消化器内科), 若山 孝英(岐阜県総合医療センター消化器内科), 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター消化器内科), 山崎 健路(岐阜県総合医療センター消化器内科), 芋瀬 基明(岐阜県総合医療センター消化器内科), 天野 和雄(岐阜県総合医療センター消化器内科)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するPeg-IFN+Ribavirin+Telaprevir(TVR)併用療法の治療成績を,前治療歴,IL-28Bおよび年齢,性,TVR開始量別にみた服薬率の面から検討した.【対象と方法】3剤併用療法が導入された47例(年齢62.4歳,男性25例,女性22例,初回治療15例,前治療再燃28例,前治療無効4例)を対象とし,ウイルス陰性化時期やSVR24率を,前治療歴,IL-28Bや年齢,性,TVR開始量別に検討した.【成績】1)ウイルス陰性化時期:陰性化率は2週後25.5%,4週後89.4%,8週後100%であり,年齢(65歳未満26例と65歳以上21例),性別(男性25例,女性22例),TVRを通常量(2250mg)で開始した26例(男性20例,女性6例)と,減量(1500mg)開始した21例(男性5例,女性16例)で比較しても差はなかった.2)SVR24率:効果判定可能な37例のSVR率は86.5%であった.前治療歴別では初回治療80.0%((8/10),再燃100%(24/24),無効0%(0/3)であり,IL-28Bではmajor例96.4%(27/28),minor例50.0%(4/8)であった.また65歳以上,女性,TVR減量開始では,Peg-IFNやRibavirin服薬率に差がないものの,TVR服薬率(65歳未満84.0%,65歳以上68.9%,男性84.4%,女性68.3%,通常量開始88.1%,減量開始63.1%)は低かったが,SVR率は65歳未満95.0%(19/20),65歳以上76.5%(13/17),男性76.5%(13/17),女性95.0%(19/20),TVR通常量開始87.0%(20/23),減量開始85.7%(12/14)で差はなかった.【結語】3剤併用療法では,RVRは高率で,8週後に全例陰性化した.SVR率は前治療再燃例(100%)や,IL-28B major例(96.4%)で極めて高率で,また高齢(65歳以上),女性,TRV減量開始ではTRV服薬率が低値であったが,65歳未満,男性,TRV通常量開始と比べてウイルス陰性化時期やSVR率に有意差はみられなかった.
索引用語