セッション情報 | 口演C型肝炎1 |
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タイトル | O-292:TVR/peg-IFN/RBV併用療法におけるTVR至適投与量の検討 |
演者 | 松浦 敬憲(兵庫県立加古川医療センター) |
共同演者 | 尹 聖哲(兵庫県立加古川医療センター), 廣畑 成也(兵庫県立加古川医療センター), 大内 佐智子(兵庫県立加古川医療センター), 八幡 晋輔(兵庫県立加古川医療センター), 白川 裕(兵庫県立加古川医療センター), 﨏本 喜雄(兵庫県立加古川医療センター), 堀田 和亜(兵庫県立加古川医療センター) |
抄録 | 【目的】TVRを含む三剤併用療法は,1b高ウイルス量症例において高いSVR率が報告されている.一方で重篤な副作用も報告され,中でもTVRによる腎障害については,薬剤中止の原因となるだけでなくRBV誘起性の貧血を助長することもあり,TVRの至適投与量についての検討が必要と考えられる.【方法】当院において三剤併用療法を施行した27例(男性15例,女性12例)を対象に,TVRの開始時比体重投与量についての検討を行った.なお,実際の投与量は2250mgが14例,1500mgが13例で,平成24年度の厚生労働省のガイドラインに準じて決定した.腎障害については,TVR投与開始後1週間でのeGFR低下量(ΔeGFR1w),投与期間中のeGFR低下量(ΔeGFR),投与期間中のeGFR最低値(eGFRmin)を用いて解析を行った.【結果】TVR比体重投与開始量は,20.5~46.9mg/kg(32.1±5.86)であり,SVR24達成との関連性は見られなかった(SVR24達成率は89%).ΔeGFR1w<20とΔeGFR1w≧20の2群でのTVR平均投与量は,31.50mg/kg,33.47mg/kgで,またeGFRmin<50と>50の2群において,TVR平均投与量は31.50mg/kg,33.57mg/kgであった.いずれも2群間に有意差を認めなかったものの,腎機能低下を認めた群ではTVR比体重投与量が33mg/kgを越えていた.そこで,TVR比体重投与量を33mg/kg未満と33mg/kg以上の2群に分けてΔeGFR1w,ΔeGFR,eGFRminを検討したところ,Δ1w eGFR,eGFRminにおいて両群に有意差はなかったが,33mg/kg以上投与群において,ΔeGFRが40以上低下する症例が有意に多かった(5/12 vs 0/15,p=0.0098).【結論】高度の腎機能障害を回避し3剤併用療法の完遂率を上げるために,TVRの開始時投与量として比体重33mg/kg未満が望ましいと考えられた. |
索引用語 |