セッション情報 | 口演C型肝炎 テラプレビル |
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タイトル | O-298:血小板減少C型慢性肝疾患に対する部分的脾動脈塞栓術併用PEG-IFN/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法の現状 |
演者 | 石川 達(済生会新潟第二病院消化器内科) |
共同演者 | 阿部 聡司(済生会新潟第二病院消化器内科), 井上 良介(済生会新潟第二病院消化器内科), 菅野 智之(済生会新潟第二病院消化器内科), 渡邉 雄介(済生会新潟第二病院消化器内科), 岩永 明人(済生会新潟第二病院消化器内科), 関 慶一(済生会新潟第二病院消化器内科), 本間 照(済生会新潟第二病院消化器内科), 吉田 俊明(済生会新潟第二病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】血小板減少C型慢性肝疾患では十分量のIFN治療が困難となり,そのために治療成績は不十分なものとなっている.そこで,IFN治療の有効性を高めるために,脾臓摘出術(脾摘)や部分的脾動脈塞栓術(PSE)が行われている.しかし,その侵襲性から治療成績を加味した上での適応を考慮する必要性がある.1型高ウイルス量のC型慢性肝炎に対し,PEG-IFN/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法が行われているが,PSE先行治療による治療成績についての検討は少ない.今回我々は血小板減少C型慢性肝炎にPSEを先行し3剤併用療法を導入した症例について検討した.【方法】対象は2011年11月から2013年9月までに血小板減少1型高ウイルス量C型慢性肝疾患に対してPSE施行後PEG-IFN/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法を導入した11例である.年齢は平均61.1歳(46歳-71歳),男性9例,女性2例,IL-28B Major 9例,Minor 2例であった.PSEは高塚法に準じて行った.PSE平均回数,脾梗塞率,PSE前後の血小板値,3剤治療前後のAFP値,SVRに関して検討した.【成績】PSEの回数は平均1.1回,平均脾梗塞率は51.6%,PSE前後で血小板値は平均値で8.0万/μLから15.2万/μLまで上昇した.3剤治療後AFP値は16.83ng/mLから4.38ng/mLに低下した.SVR24判定可能8例中7例にSVRが得られた.1例は肝障害,腎障害にて中止.経過中の3例も治療継続中である.【結論】血小板減少C型慢性肝疾患症例に対してPSEを施行する事で3剤併用療法が導入でき,ウイルス排除のみならず,AFP値の低下を認める事から発癌抑制へも貢献しうると考えられた.肝線維化により高発癌群と考えられる血小板減少C型慢性肝疾患に対する3剤併用療法においてPSEは発癌抑止も期待でき,かつ許容できるものと考えられた. |
索引用語 |