セッション情報 | 口演C型肝炎 テラプレビル |
---|---|
タイトル | O-299:本院におけるSimeprevir(SMV)とTraprevir(TPV)による三剤併用療法によるC型慢性肝炎治療効果とその副作用についての検討 |
演者 | 伊藤 敏文(大阪厚生年金病院消化器内科) |
共同演者 | 曽我 彩子(大阪厚生年金病院消化器内科), 日下部 瑛(大阪厚生年金病院消化器内科), 加藤 穣(大阪厚生年金病院消化器内科), 加藤 幹那(大阪厚生年金病院消化器内科), 日比野 千尋(大阪厚生年金病院消化器内科), 塩出 悠登(大阪厚生年金病院消化器内科), 村井 一裕(大阪厚生年金病院消化器内科), 松村 有紀(大阪厚生年金病院消化器内科), 北 久晃(大阪厚生年金病院消化器内科), 西塔 民子(大阪厚生年金病院消化器内科), 河合 知代(大阪厚生年金病院消化器内科), 濱野 美奈(大阪厚生年金病院消化器内科), 中田 悠紀(大阪厚生年金病院消化器内科), 千葉 三保(大阪厚生年金病院消化器内科), 前田 晃作(大阪厚生年金病院消化器内科), 内藤 雅文(大阪厚生年金病院消化器内科), 道田 知樹(大阪厚生年金病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】近年,新規の薬剤の開発によりC型慢性肝炎治療効果は,著しい向上が期待されている.本院の過去4年間の1型高ウイルス量症例に対するPeg-IFN/RBV(PR)による初回治療94例中治療完遂81例でのSVRは60.5%(49/81)であり,プロテアーゼ阻害薬の第一世代のTPVに続き,第二世代のSMVの使用が開始され,C型慢性肝炎治療での抗ウイルス効果の向上が期待されている.【方法】本院において,HCV1型高ウイルス症例に対してPRにTPVまたは,SMV併用治療を行った際の治療効果と副作用についての検討を加えた.対象症例は治療終了後24週経過したPR+TPV8例,PR+SMV(100mg)12例である.【成績】PR+TPVは8例の治療を施行.中止例は無く,初回治療4例,再燃例4例,RVRはそれぞれ3例,4例,SVRはそれぞれ4例,3例であった.PR+SMVは12例の治療を施行.初回治療6例(倦怠感による中止例が1例),再燃例2例,無効例4例,RVRはそれぞれ5例,1例,4例,SVRはそれぞれ5例,2例,3例,であった.副作用として,ヘモグロビンの低下はPR+TPVで大きい傾向があり,高尿酸血症(5例)と腎機能障害(6例)はPR+TPV治療でのみ認められた.重篤な皮膚症状はともに認めなかった.【結論】三剤併用療法の開始により,SVR率の改善が確認された.抗ウイルス効果に関して双方のプロテアーゼ阻害薬は特に差は認められなかったが,副作用発現では,明らかに第二世代のSMVの使用が治療の認容性を向上できる可能性が考えられた.以上より,多数例での検討は必要であるが,第二世代プロテアーゼ阻害薬を中心とした新たな治療展開が期待できるものと考えられた. |
索引用語 |