セッション情報 | 口演肝癌 ソラフェニブ |
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タイトル | O-318:C型肝炎合併進行肝細胞癌に対するSorafenib,少量PEG-IFN併用療法の検討 |
演者 | 糸川 典夫(日本医科大学千葉北総病院消化器内科) |
共同演者 | 厚川 正則(日本医科大学千葉北総病院消化器内科), 近藤 千紗(日本医科大学千葉北総病院消化器内科), 中川 愛(日本医科大学千葉北総病院消化器内科), 安良岡 高志(日本医科大学消化器内科学), 橋本 知美(日本医科大学消化器内科学), 福田 健(日本医科大学消化器内科学), 松下 洋子(日本医科大学消化器内科学), 城所 秀子(日本医科大学消化器内科学), 楢原 義之(日本医科大学消化器内科学), 中塚 雄久(日本医科大学消化器内科学), 岩切 勝彦(日本医科大学千葉北総病院消化器内科), 川本 智章(日本医科大学消化器内科学), 坂本 長逸(日本医科大学消化器内科学) |
抄録 | 【背景】進行肝細胞癌に対する治療の選択肢としてSorafenibがありlong SDを目標とすることが重要とされている.元来C型慢性肝炎においてIFN投与による肝細胞癌の発癌抑制効果,さらに腎細胞癌でのSorafenib,IFN併用療法の相乗効果の報告が散見される.我々はC型慢性肝炎に進行肝細胞癌を合併した症例に対するSorafenib療法に少量のPEG-IFNを併用しその有用性と安全性について検討した.【対象,方法】対象はC型慢性肝炎合併進行肝細胞癌8例.年齢中央値77歳(72-84),男性6例,女性2例,前治療はTACE7例,RFA1例,治療導入時の肝予備能ChildA6例,B2例,腫瘍進行度III6例,IVa2例.PVTTを1例に認めた.同意を得てPEG-IFNα2a90μg/2wを先行投与し有害事象の有無を確認後,Sorafenib400mg/dayの併用を開始した.本研究は薬物治験倫理委員会の了承を得て施行された.PEG-IFN導入前後およびSorafenib併用前後の抗腫瘍効果について評価した.【結果】平均投与日数は426日.併用開始3M後の画像評価(mRECIST)にてPR3例,SD3例,PD2例であり,奏効率は37.5%(3/8),病勢コントロール率は75%(6/8),平均無増悪期間は345日,生存期間中央値は502日であった.検査値の変化は,各々(PEG-IFN導入時,Sorafenib併用開始時,併用1M後,3M後)でAFP(799.2,662.5,639.3,1471.8ng/ml),VEGF(160.7,101.9,106.7,195.5pg/ml)であった.経過中,6例で食欲不振や下痢によりSorafenib200mgへと減量した.本研究の症例の特徴として全例で手足症候群を認めていない.その他重篤な合併症を認めず現在も3例が治療継続中である.【考察】C型慢性肝炎合併進行肝細胞癌に対するIFN単独先行投与時にAFPは低下傾向を認めており,抗腫瘍効果を認めた可能性がある.SorafenibとIFNの併用効果について今後も有害事象に十分に注意し慎重に経過観察し生存期間を含めて検討していく. |
索引用語 |