セッション情報 | 口演胃腫瘍-臨床-3(内科) |
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タイトル | O-332:Stage III胃癌の治療前病期診断について |
演者 | 會澤 雅樹(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科) |
共同演者 | 梨本 篤(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 藪崎 裕(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 松木 淳(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 丸山 聡(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 野村 達也(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 中川 悟(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 瀧井 康公(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科), 土屋 嘉昭(新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科) |
抄録 | 【目的】ACTS-GC試験の層別解析結果より,Stage III胃癌に対する術前補助化学療法の有効性が模索されているが,胃癌の治療前病期診断は未だ確立されていない.当科の手術症例におけるpStage III症例の治療前診断精度について検討した.【対象・方法】2009年から2012年に当科でR0切除を行った壁深達度≧pT1bの胃癌で,最終病期がStage IVであった症例と術前化療症例を除いた501例を対象とし,術前病期と病理組織学病期を後方視的に比較した.治療前診断には上部消化管内視鏡と5mmスライスMDCTを用いた.リンパ節診断については,個々の症例における描出リンパ節で最大のものを代表病変とし,長径≧12mmまたは短径≧8mmをcN(+)と定義した.【結果】壁深達度については,cT1-3が397例,cT4が104例,pT1-3が361例,pT4が140例で,pT4の正診率は81.4%であった.所属リンパ節については,cN(-)が412例,cN(+)が89例,pN(-)が302例,pN(+)が199例で,pN(+)の正診率は69.9%であった.pStage IIIの陽性的中率は,cT4かつcN(+)をcStage IIIと定義した場合は84.8%で,cT4またはcN(+)とした場合は80.4%,cT4では71.2%であり,cT4かつcN(+)をcStage IIIと定義した場合の陽性的中率が最も高かった.【結論】MDCTを用いたリンパ節転移診断を壁深達度診断に付加することでpStage IIIの診断率が向上することが示された.cT4かつcN(+)が術前補助化学療法の良い適応となり得ることが示唆された. |
索引用語 |