セッション情報 | 口演胃腫瘍-臨床-4(内科) |
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タイトル | O-334:消化管粘膜下腫瘍における19G.針を用いたEUS-FNAの組織診断能 |
演者 | 馬淵 正敏(岐阜大学第1内科) |
共同演者 | 安田 一朗(岐阜大学第1内科), 岩下 拓司(岐阜大学第1内科), 土井 晋平(岐阜大学第1内科), 上村 真也(岐阜大学第1内科), 向井 強(岐阜市民病院消化器内科), 中島 賢憲(岐阜市民病院消化器内科), 冨田 栄一(岐阜市民病院消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター消化器内科), 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター消化器内科), 丸田 明範(岐阜県総合医療センター消化器内科), 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター消化器内科), 森脇 久隆(岐阜大学第1内科) |
抄録 | 消化管粘膜下腫瘍(SMT)は,GIST,他臓器癌転移,悪性リンパ腫(ML)といった悪性疾患から,脂肪腫,迷入膵などの良性疾患まで様々な疾患を含む.EUS-FNAがSMTの病理診断に有用であることは十分に知られているが,通常使用される22G針では十分な検体量が採取できず,確定診断に至らないことがある.このため当施設においては組織診断に耐えうる十分量の検体を採取するため原則19G針を用いたEUS-FNAを行っている.【目的】消化管SMTに対する19G.針を用いたEUS-FNAの組織診断能を評価する.【方法】2004年5月~2013年8月に岐阜大学および関連施設において消化管SMTに対してEUS-FNAを施行した症例を対象とし,細胞診,組織診および免疫染色(免染)の結果,治療,経過についてretrospectiveに調査した.非手術症例は経過,治療内容等から総合的に判断して最終診断とした.なお,EUS-FNA検体でGISTと診断した症例は高拡10視野以上で細胞の観察が可能な検体で細胞分裂数を数え,modified Fletcher分類(F分類)で術前評価した.【結果】期間中にEUS-FNAを施行した消化管SMTは98例.うち19G使用は86例.男38例,年齢中央値66歳(24-86),胃68/食道12/直腸4/十二指腸1/空腸1,病変長径中央値は28mm(11-135).組織採取率は95.3%(82/86).免染を必要とした症例の98.7%(75/76)で免染は可能であった.FNA診断の内訳はGIST55/平滑筋腫15/神経鞘腫3/他臓器癌転移2/ML1/カルチノイド1/その他4/診断困難5.手術は47例で施行され,全例FNA診断と一致(GIST42/平滑筋腫4/他臓器癌転移1).GIST42例では術前のFNA検体で行ったF分類と手術標本でのF分類はκ係数0.82で一致した.重篤な偶発症は認められなかった.【結論】消化管SMTに対する19G.針を用いたEUS-FNAは高い組織診断能を示し,GISTリスク分類も手術標本と高い一致を示した. |
索引用語 |