セッション情報 口演

胃腫瘍-臨床-4(内科)

タイトル O-335:

当院における胃腫瘍性病変に対するESDの治療成績と医療費原価の検討

演者 堂腰 達矢(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野)
共同演者 内海 辰哉(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 田中 一之(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 坂谷 彗(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 藤林 周吾(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 安藤 勝祥(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 上野 伸展(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 嘉島 伸(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 後藤 拓磨(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 笹島 順平(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 稲場 勇平(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 伊藤 貴博(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 盛一 健太郎(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 藤谷 幹浩(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 高後 裕(旭川医科大学消化器・血液腫瘍制御内科学分野)
抄録 【背景・目的】近年ESDは早期胃癌を含む胃腫瘍性病変に対する低侵襲性治療として普及しており,安全性や確実性についての様々な検討が重ねられ,その適応も拡大されつつある.また,適応病変が多くなるに従って,治療困難症例が増加する事も予想される.しかし現在その治療にかかる医療原価に対する検討はほとんど行われていない.そこで本研究では当院におけるESDの治療成績と医療費原価について検討した.【方法】2011年5月から2013年3月までに当院で早期胃癌に対してESDを施行した60症例を対象として,部位,肉眼形態,腫瘍形,進達度,潰瘍の有無,施行医,介助者,手術時間などの治療成績を検討した.医療費原価については建物,医療機器などの固定費用がと手術に関わる人件費を算出した.【結果】年齢72.7±8.25,男女比47:13,占拠部位:上部:中部:下部9:22:29,腫瘍径42.3±14.9mm,手術時間111±55分,施行医及び介助者数5.9人,平均入院日数は9.7±3.3日間であった.術後合併症は後出血1例,誤嚥性肺炎2例であった.High grade adenoma 15例,tub1~2 44例,por 1例で,未分化癌は経過観察中であった.また,4例がSM癌で追加切除が3例,経過観察が1例であった.2例が他病死していたが,全例原病死は認められなかった.医療原価については固定費用はおよそ70000円,人件費がおよそ25000円と算出された.【結論】合併症の頻度は0.5%と全国平均と比較しても安全性については問題なく,治療成績に関しても良好であった.医療費源についても保険収載内の費用であったが,適応拡大病変に関しては今後も症例を重ねる必要がある.
索引用語