セッション情報 | 口演UC(潰瘍性大腸炎)4 |
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タイトル | O-345:難治性潰瘍性大腸炎に対するタクロリムス3ヶ月投与1ヶ月休薬による間欠投与法 |
演者 | 岡 政志(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科) |
共同演者 | 藤井 庸平(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 吉野 廉子(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 塩川 慶典(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 内田 義人(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 繁田 貴博(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 打矢 紘(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 平原 和紀(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 近山 琢(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 中澤 学(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 安藤 さつき(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 水野 芳枝(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 菅原 通子(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 濱岡 和宏(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 本谷 大介(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 藤盛 健二(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 稲生 実枝(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 中山 伸朗(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 今井 幸紀(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科), 持田 智(埼玉医科大学病院消化器内科・肝臓内科) |
抄録 | 【目的】副腎皮質ステロイドに依存性ないし抵抗例の潰瘍性大腸炎の症例では,タクロリムスが有力な治療の一つとして用いられている.しかし,タクロリムスの投与期間は原則として3ヶ月までで,長期投与に関する保険の扱いは都道府県によって異なるのが現状である.そこで,長期投与が必要な症例を対象として,保険適応上の問題を解消するために,「3ヶ月投与・1ヶ月休薬」を繰り返すという治療法を考案し,その有用性を検討した.【方法】2009年から2013年に難治性潰瘍性大腸炎でタクロリムス導入した患者24名のうち,寛解導入が可能であった14名.そのうち長期投与に同意した10名(男:女=5:5)を対象とした.平均年齢(±SD)は49(±16)歳.病変部位は全大腸炎型8例,左半結腸炎型2例で,病型は再燃寛解型8例,慢性持続型2例であった.8例はステロイド依存性,2例は抵抗性であった.同意を得た後,「3ヶ月投与・1ヶ月休薬」を1クールとして,可能な限り治療を繰り返した(病院IRB認可).【結果】2013年9月の時点でこれまで平均3.3(2~8:中央値3)クールを施行した.2クール終了後に寛解維持となった10症例のうち,3例が低Mg血症による手のしびれ,振戦などの有害事象で,1例が患者希望で治療を中止した.また,1例は2クール終了後に再燃し,1ヶ月休薬を待たず継続投与となった.一方,2例は7ないし8クールの長期間投与を継続しているが,再燃はなく,有害事象の発生も認められない.【結語】タクロリムス間欠投与法を寛解維持療法の代替として用いた場合,有害事象が治療継続の障害となった.一方,有害事象がなく,寛解維持が可能であった症例では長期にわたって良好な状態を維持できており,有害事象の有無が継続投与のための鍵になると考えられた. |
索引用語 |