セッション情報 | 口演UC(潰瘍性大腸炎)4 |
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タイトル | O-346:インフリキシマブ抵抗,難治性潰瘍性大腸炎におけるタクロリムスの有効性 |
演者 | 岩下 裕明(東邦大学医療センター佐倉病院内科) |
共同演者 | 山田 哲弘(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 佐々木 大樹(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 勝俣 雅夫(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 宮村 美幸(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 平山 圭穂(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 新井 典岳(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 菊地 秀昌(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 岩佐 亮太(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 古川 竜一(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 曽野 浩治(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 長村 愛作(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 中村 健太郎(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 青木 博(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 吉松 安嗣(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 津田 裕紀子(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 竹内 健(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 高田 伸夫(東邦大学医療センター佐倉病院内科), 鈴木 康夫(東邦大学医療センター佐倉病院内科) |
抄録 | 【目的】タクロリムスはカルシニューリン阻害薬であり,その経口薬は難治性潰瘍性大腸炎の治療薬として本邦では保険承認されている.一方,インフリキシマブも難治性潰瘍性大腸炎に対する使用が認められており,ステロイド治療抵抗例もしくは依存例において有効性が示されている.タクロリムスとインフリキシマブのどちらを用いたらよいか明確な基準はなく,安全性の観点からインフリキシマブが選択されることが多いのが現状である.今回われわれはインフリキシマブ抵抗性難治性潰瘍性大腸炎におけるタクロリムスの有効性につき検討した.【方法】当院にて2010年7月~2013年6月までにインフリキシマブによる寛解導入療法を行った難治性潰瘍性大腸炎患者は105例であった.うち寛解導入療法が無効であった26例(男性20例,女性6例,平均年齢35.0歳)を対象とし,タクロリムスによる再寛解導入をおこなった17例(Tac群:Mayo scoreの平均値=8.88)とほかの代替の加療をおこなった9例(代替治療群:平均値=9.33)における治療8週後の寛解導入率,1年後の寛解維持率,1年後の累積非手術率を比較検討した.潰瘍性大腸炎の活動性の評価としてMayo scoreを用いて,score2以下を寛解とした.【成績】Tac群では寛解導入率5/17(29.4%),寛解維持率1/5(20.0%)に対し,代替治療群では寛解導入,寛解維持が得られなかった(p=0.07).1年後の累積非手術率はTac群で11/17(64.7%),代替治療群で3/9(33.3%)であった(p=0.12).【結論】インフリキシマブ抵抗難治性潰瘍性大腸炎の治療としてタクロリムスは手術回避の治療の選択肢になり得る可能性が示唆された. |
索引用語 |