セッション情報 | 口演食道静脈瘤治療 |
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タイトル | O-348:当院における食道胃静脈瘤治療手技の工夫と治療成績 |
演者 | 藤野 靖久(岩手医科大学救急医学講座) |
共同演者 | 井上 義博(岩手医科大学救急医学講座), 小野寺 誠(岩手医科大学救急医学講座), 菊池 哲(岩手医科大学救急医学講座), 佐藤 正幸(岩手医科大学救急医学講座), 遠藤 重厚(岩手医科大学救急医学講座), 松本 主之(岩手医科大学内科学講座消化器内科消化管分野), 滝川 康裕(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野), 加藤 健一(岩手医科大学放射線医学講座) |
抄録 | 【目的】当院の食道胃静脈瘤治療手技と成績を示し治療指針を再考する.【方法】1990~2008年に当院で内視鏡的に治療した食道胃静脈瘤1243例とB-RTO 28例を対象に,当科の治療方針,手技の工夫を示し,治療適応別,治療法別に成績を比較した.また,多変量解析により出血再発要因を検討した.【結果】食道胃静脈瘤の治療は内視鏡治療を原則とし,出血例はEISまたはEVLによる緊急止血の後追加EISを,予防例はF2またはRC2以上を対象にEISを行っている.孤立性胃静脈瘤は出血例ではCAによるEIS,予防例はB-RTOを原則としている.また,内視鏡治療後は早期食事再開に努めている.(出血例vs.予防例)年齢56.2,57.0.男/女451/187,416/189.viral/ALC/他300/275/63,352/171/82(p<0.01).初発/再発346/292,272/333(p<0.01).治療回数1.9,2.0.入院日数9.6/10.0.累積非出血率(1/2/3年)61.7/50.0/42.6,89.6/80.1/78.2(p<0.01).累積生存率(1/3/5/10年)63.2/53.4/41.4/31.7,89.0/79.1/71.3/53.2(p<0.01).(多変量解析)出血再発の独立した危険因子はChild C(ハザード比3.21,95%信頼区間1.15-8.94,p=0.025).(EIS(CA)vs. B-RTO)年齢55.8,61.3(p<0.05).男/女34/15,19/9.HBV/HCV/ALC/他1/16/23/9,2/15/7/4.初発/再発20/29,22/6(p<0.01).出血/予防31/18,4/24(p<0.01).治療回数1.4,1.5.入院日数9.1,16.4(p<0.05).合併症16.3%,35.7.再発率42.9%,7.1(p<0.01),食道再発18.4,50.0(p<0.01).累積非出血率72.5/54.4/54.4,100/95.0/95.0(p<0.01).累積生存率81.3/69.6/69.6/59.7,100/100/78.6/35.4.【結論】予防治療は出血再発率が低く長期予後もよく,有効であった.孤立性胃静脈瘤の予防治療はB-RTOが第一選択と考えられたが,治療後は食道静脈瘤の増悪に注意を要す. |
索引用語 |