セッション情報 | 口演大腸 その他1 |
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タイトル | O-355:当院での腸管ベーチェット病/単純性潰瘍の治療成績 |
演者 | 園田 光(大分大学医学部附属病院消化器内科) |
共同演者 | 勝田 真琴(大分大学医学部附属病院消化器内科), 岡嶋 智也(大分大学医学部附属病院消化器内科), 橋永 正彦(大分大学医学部附属病院消化器内科), 小川 竜(大分大学医学部附属病院消化器内科), 中川 義文(大分大学医学部附属病院消化器内科), 水上 一弘(大分大学医学部附属病院消化器内科), 沖本 忠義(大分大学医学部附属病院消化器内科), 村上 和成(大分大学医学部附属病院消化器内科) |
抄録 | はじめに:腸管ベーチェット病(Behcet’s disease:BD)/単純性潰瘍(Simple ulcer:SU)にもAdalimumab(ADA)が保険適応となり,治療の選択肢が増えつつある.しかし,BD/SUは非常に難治例が多い上に,患者数が少ない事もあり,どのように治療を選択するか不明な点が多い.このことを踏まえて我々が経験したBD/SU症例を検討する.方法:2006年4月1日~2013年7月31日までに当院で診療したBD/SU 10例について検討した.結果:完全型BD 1例,不全型BD 3例,BD疑い5例,SU 1例であった.治療時の平均年齢は58歳(28-91)であった.病変の範囲は回盲部に限局したものが2例,右側結腸までが3例,全大腸に病変を認めたものが5例であった.3例30%に肛門からRbにかけて花弁状に深い潰瘍を形成していた症例があり,全ての症例で全大腸に病変を認めた.治療はprednisolone(PSL)が7例に投与されており,全て依存例であった.Infliximab(IFX)は7例中4例に有効であった.うち3例が右側大腸までの病変であり,1例は回腸人工肛門造設後に回腸病変からの出血に対して有効であった.他にペンタサで改善した症例が2例,CycrosporineA(CsA)で改善した症例が1例あった.4症例に7回手術が行われ,消化管穿孔4例,薬剤抵抗3例であった.再手術の原因は縫合部穿孔2例,人工肛門口側回腸の穿孔1例,残存腸管の活動性1例であった.吻合部穿孔での死亡が1例あった.治療の副作用は,感染症での死亡が2例,CsAによる腎障害が1例あった.結語:全大腸に病変を認める症例で薬物治療抵抗例が多い.PSLは導入によって効果が得られるが,依存性となる場合が多い.発症年齢が他のIBDと比較して高く,併存症も多いため,治療による副作用が出現しやすい.よって,薬物治療に固執せず,速やかに手術を行うべき症例もあると思われる.手術で病変を残した際は活動性を抑える事が難しく,全病変の切除が難しい場合には病変の口側で人工肛門を造設する事が望ましいと思われた. |
索引用語 |