セッション情報 | 口演大腸 その他2 |
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タイトル | O-357:結腸運動と排便の制御における壁在性神経の連続性と外来神経の役割 |
演者 | 柴田 近(東北大学生体調節外科) |
共同演者 | 染谷 崇徳(東北大学生体調節外科), 長尾 宗紀(東北大学生体調節外科), 宮地 智洋(東北大学生体調節外科), 林 啓一(東北大学生体調節外科), 内藤 剛(東北大学生体調節外科), 武者 宏昭(東北大学生体調節外科), 森川 孝則(東北大学生体調節外科), 大沼 忍(東北大学生体調節外科), 工藤 克昌(東北大学生体調節外科), 田中 直樹(東北大学生体調節外科), 羽根田 祥(東北大学生体調節外科), 佐々木 宏之(東北大学生体調節外科), 神山 篤史(東北大学生体調節外科), 青木 豪(東北大学生体調節外科), 吉田 寛(東北大学消化器外科), 元井 冬彦(東北大学消化器外科), 片寄 友(東北大学消化器外科), 江川 新一(東北大学消化器外科), 海野 倫明(東北大学消化器外科) |
抄録 | 【目的】排便時に結腸にはgiant migrating contractions(GMCs)と呼ばれる収縮波が出現する.目的は,GMCsと排便制御における壁在性神経の連続性と外来性神経の役割を明らかにすることである.【方法】成犬を用い,正常対照群,切離再吻合群(吻合群),外来神経切離除神経群(除神経群)の3群に分けた.正常対照群では,strain gauge force transducerを近位(C1)・中部(C2)・遠位(C3)結腸に縫着して結腸運動を測定し,近位結腸内腔にシリコンチューブを留置した.これらの操作に加え,吻合群ではC1とC2の間で腸管を切離・再吻合し,除神経群では結腸の外来性神経を外科的に切離した.近位結腸内腔にtransient receptor potential(TRP)V1刺激剤のcapsaicin(cap),TRPA1刺激剤のallyl isothiocyanate(AITC)を投与し,結腸運動亢進効果,GMCs・排便の誘発頻度を検討した.【成績】正常対照群では,capsaicin,AITC共に全てのイヌでGMCsと排便を誘発し,C1-C3で運動亢進効果が認められた.吻合群では,capを投与してもどの部位でも運動亢進効果がなくGMCs・排便も認められず,AITCはC1にGMCsとは異なる収縮波を誘発し運動を亢進させたが,C2,C3にGMCsを認めず排便も認められなかった.除神経群では,capは全ての部位で運動亢進効果,GMCs誘発効果を示さなかったが排便は5頭中3頭で認められ,AITCはC1での運動亢進作用を示したがGMCs誘発効果はなく,排便を5頭中4頭で認めた.【結論】cap,AITC結腸内投与によるGMCs・排便誘発効果に壁在性神経の連続性は重要な役割を担っており,外来性神経は特にGMCsの出現に関与していると考えられた. |
索引用語 |