セッション情報 | 口演膵炎 基礎 |
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タイトル | O-370:13C胆汁酸呼気試験によるbacterial overgrowth syndromeの診断―膵疾患例による検討― |
演者 | 松本 敦史(弘前市立病院内科) |
共同演者 | 柳町 幸(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 長谷川 範幸(板柳中央病院内科), 田中 光(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 松橋 有紀(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 佐藤 江里(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 近澤 真司(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 今 昭人(弘前大学医学部内分泌代謝内科), 丹藤 雄介(弘前大学医学部保健学研究科), 中村 光男(弘前市医師会健診センター) |
抄録 | 【目的】消化管手術後や消化管の運動障害がある場合に小腸内の細菌が異常増殖し,bacterial overgrowth syndrome(以下BOG)を呈する事がある.我々は膵疾患例を対象に,13C胆汁酸呼気試験を行い,BOGの有無についての検討をおこなった.【対象および方法】膵全摘術後2例,膵頭十二指腸切除術後5例,膵体尾部切除術後2例,手術無し5例(いずれも慢性膵炎)の14例(男性11例,女性3例,63.6±11.3歳)を対象として13C胆汁酸呼気試験を下記のように行った.早朝空腹時,被験者の呼気を採取しこれを前値とした.次に13C-glycocholic acid 500mgおよび負荷食を摂取させ,1時間毎に8時間後まで呼気を採取,Δ13CO2(‰)を測定し,これまでの結果をもとにΔ13CO2ピーク値が健常者12例のmean+SD:4.0(‰)以上となる場合を異常高値としてBOGと診断した.【成績】膵全摘術後2例中2例,膵頭十二指腸切除術後5例中3例でΔ13CO2ピーク値が異常高値であり,BOGと診断された.膵体尾部切除術後,手術の無い例ではΔ13CO2ピーク値は正常範囲であり,bacterial overgrowth syndromeは無いと考えられた.【結語】盲端の形成される膵全摘術後あるいは膵頭十二指腸切除術後の患者でBOGの合併が認められた.我々は,BOGの診断法として,呼気中水素濃度の上昇,糞便中水酸化脂肪酸の上昇にも注目しており,これらの結果も含めての発表を予定している. |
索引用語 |