セッション情報 ポスター

症例その他(胃)

タイトル P-003:

好酸球性胃腸炎に対するモンテルカストの有効性―5症例の検討―

演者 加藤 佐紀(服部記念病院内科)
共同演者 相澤 茂幸(服部記念病院内科), 佐藤 芳樹(服部記念病院内科), 吉岡 靖索(服部記念病院内科), 横井 祐子(服部記念病院内科), 大浦 元(服部記念病院内科), 小島 邦之(服部記念病院内科), 山本 浩治(服部記念病院内科), 餅 忠雄(服部記念病院内科), 福井 博(奈良県立医科大学消化器・内分泌・代謝内科)
抄録 【はじめに】ロイコトリエン拮抗剤は好酸球の組織集積や組織障害を抑制する.好酸球性胃腸炎に対する有効性の報告が散見されるが,未だ確立した治療法ではない.今回ロイコトリエン拮抗剤モンテルカストが奏功した好酸球性胃腸炎の5症例を経験したので報告する.【方法】当院で厚生省研究班の診断基準案に従い好酸球性胃腸炎と診断し得た5症例について,モンテルカスト10mgを一日一回投与し,その症状・検査所見の経過を観察した.【結果】症例1:71歳男性.主訴は季節性の食後心窩部不快感.内視鏡検査で十二指腸発赤粘膜を生検し20個/HPF(強拡大1視野)の好酸球浸潤を認めた.症例2:70歳女性.主訴はPPI(プロトンポンプインヒビター)無効の心窩部不快感.内視鏡検査で胃・十二指腸の発赤粘膜組織からは有意な好酸球浸潤を認めなかったが,大腸内視鏡検査で回腸末端と横行結腸の発赤粘膜組織から35個/HPFの好酸球浸潤を認めた.症例3:51歳女性.主訴はH2ブロッカー無効の食後心窩部痛.内視鏡検査で十二指腸発赤粘膜を生検し60個/HPFの好酸球浸潤を認めた.症例4:23歳女性.主訴はPPI無効の心窩部痛.内視鏡検査で十二指腸全体に粘膜浮腫を認め生検し47個/HPFの好酸球浸潤を認めた.症例5:19歳男性.主訴は食後の嘔気.内視鏡検査で胃粘膜発赤を生検し25個/HPFの好酸球浸潤を認めた.5例全例に診断後モンテルカストを投与したところ速やかに症状は消失した.症例3,4はモンテルカスト内服中の2か月後に内視鏡検査を行い,生検で好酸球浸潤の著明な改善を確認した.また投与前後で症例3,5ではIgEの低下を,症例4では末梢血好酸球数の低下を認めた.【結論】今回の好酸球性胃腸炎5症例に対して,モンテルカストは有効であったと考えられた.しかし自然寛解例が存在する可能性もあり,今後更なる検討が必要である.
索引用語