セッション情報 | ポスター症例その他(胃・十二指腸1) |
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タイトル | P-005:当院における上部消化管異物除去術の検討 |
演者 | 戸祭 直也(京都第一赤十字病院消化器内科) |
共同演者 | 川上 巧(京都第一赤十字病院消化器内科), 太田 崇之(京都第一赤十字病院消化器内科), 松村 晋矢(京都第一赤十字病院消化器内科), 吉田 寿一郎(京都第一赤十字病院消化器内科), 寺崎 慶(京都第一赤十字病院消化器内科), 陶山 遥介(京都第一赤十字病院消化器内科), 豊川 優季(京都第一赤十字病院消化器内科), 中野 貴博(京都第一赤十字病院消化器内科), 山田 真也(京都第一赤十字病院消化器内科), 鈴木 隆裕(京都第一赤十字病院消化器内科), 世古口 悟(京都第一赤十字病院消化器内科), 中村 英樹(京都第一赤十字病院消化器内科), 佐藤 秀樹(京都第一赤十字病院消化器内科), 奥山 祐右(京都第一赤十字病院消化器内科), 木村 浩之(京都第一赤十字病院消化器内科), 吉田 憲正(京都第一赤十字病院消化器内科) |
抄録 | 【背景】当院は三次救命救急センターを有する救急病院であり,緊急内視鏡を行う機会は多い.特に異物除去術は休日・夜間に行うことも多く,またその異物も多彩である.今回,上部消化管の異物除去術にしぼり,その特徴を考察した.【対象と方法】2006年11月1日から2011年12月末までに行った上部消化管の異物除去術.日勤帯は8時30分から17時6分,時間外は平日夜間(17時6分から翌朝8時30分)及び休日(土日祝)に行ったものと定義した.【結果】上部消化管異物除去術は全例で96例であった.時間外に行われたものは43例(44.8%),日勤帯では53例(55.2%)であった.時間外の異物の内訳は食物残渣12例,PTP9例,魚骨6例,義歯2例,磁石2例,ボタン電池2例,その他7例,不明が3例であった.日勤帯の異物の内訳は食物残渣28例,PTP9例,アニサキス4例,魚骨2例,義歯2例,その他8例であった.日勤帯は食物残渣が52.8%を占めていたが,時間外は27.9%と低い割合であった.PTP,魚骨など消化管穿孔のリスクのある異物については,日勤帯が14例(26.4%)であったのに比べ,夜間,時間外は22例(51.2%)と多い割合であった.また15歳以下の小児症例での異物は日中が3例(5.7%)であったのに比べ,夜間,休日が9例(20.9%)と多くかった.合併症は軽度の裂創,びらんが5例,重篤な合併症は食道入口部直下で穿孔を来たした1例のみで保存的加療により改善した.【考察】時間外は日勤帯と比較し,穿孔のリスクが高い異物や,全身麻酔を要する小児例が多い傾向があった.食物残渣など,緊急要素の高くない症例はやはり日勤帯に多かった.先端の鋭利なものなどは当科では大口径の先端フードを用いるなどの工夫をすることでおおむね安全に手技は行うことができている.【結語】当科における上部消化管異物除去術は多彩な異物に対し,安全に施行できている. |
索引用語 |