セッション情報 ポスター

症例その他(胃・十二指腸2)

タイトル P-011:

異物誤嚥症例の内視鏡的摘出成功と内視鏡施行までの時間との関連について

演者 伊藤 麻子(東京歯科大学市川総合病院消化器内科)
共同演者 岸川 浩(東京歯科大学市川総合病院消化器内科), 荒畑 恭子(東京歯科大学市川総合病院消化器内科), 財部 紗基子(東京歯科大学市川総合病院消化器内科), 木村 佳代子(東京歯科大学市川総合病院消化器内科), 三好 潤(東京歯科大学市川総合病院消化器内科), 貝田 将郷(東京歯科大学市川総合病院消化器内科), 西田 次郎(東京歯科大学市川総合病院消化器内科)
抄録 【背景】異物誤嚥は,穿孔や停滞のリスクの高い症例では緊急での内視鏡による摘出を必要とする,比較的高頻度に遭遇する病態である.今回我々は当院にて経験した異物誤嚥症例の臨床像を解析し,特に内視鏡的摘出成功と内視鏡施行までの時間についての関連を検討したので報告する.【対象】対象は2006年から2013年にかけて当院にて内視鏡を施行し得た異物誤嚥症例41例のうち臨床像の解析が可能であった25例である.異物の種類,年齢,性別,誤嚥から内視鏡施行までの時間,胃内の残渣の有無,レントゲン施行の有無,そして摘出術の成功について検討した.“摘出成功”は異物のすべてを上部消化管内視鏡にて摘出し得た症例と定義した.また誤嚥から内視鏡施行までの時間を1時間以内,1時間以上3時間以内,3時間以上と分類し,摘出成功との関連について単変量解析にて解析した.【結果】25例中10例(40%)はPTP包装,9例(36%)が義歯または歯科処置具,魚骨2例(8%),その他4例(16%)であった.男性12例,女性13例であり,年齢は14~84歳(平均年齢59.9歳),誤嚥から内視鏡施行までの時間は1~216時間(中央値3時間)であり16例(64%)が摘出成功,9例(36%)は不成功であった.不成功例のうち1例は下部消化管内視鏡にて摘出に成功している.胃内の食物残渣については“なし”13例,“あり”7例,“評価不能”5例であった.また誤嚥から内視鏡施行までの時間は摘出成功に寄与する有意な因子とはならなかった.【結語】異物の種類については義歯,歯科処置具の割合がこれまでの報告よりも高い傾向にあったが,当院が歯科大学附属病院であるという特殊性によるものと考えられた.また予想に反し誤嚥から内視鏡施行までの時間は摘出成功との関連が乏しかった.このことから誤嚥後に時間が経ってから来院した症例であっても,一度は内視鏡を施行し摘出を試みる意義はあると考えられた.
索引用語