セッション情報 ポスター

症例その他(胃・十二指腸2)

タイトル P-012:

当院におけるPEG後急性期合併症の検討:重篤例を中心に

演者 中畑 孔克(新生病院内科)
共同演者 萩野 真(新生病院内科), 樋口 和秀(大阪医科大学第2内科)
抄録 [背景・目的]近年,日本は世界に類をみない高齢化社会を迎えPEG適応症例が大幅に増えてきている.通常,PEGは安全に施行可能と考えるが対象が高齢者であることや重篤な合併疾患を有する場合も多く造設のみならず周術期管理にあたっても注意を要する.今回,当院で経験したPEG後急性期に重篤な状態に陥りやすい急性出血・誤嚥性肺炎・瘻孔感染・他臓器穿刺を併発した症例について検討し報告する.[方法]2012年4月1日より2013年8月31日の期間に当院でPEGを行った40例のうち造設後2週間以内に上記合併症を併発した4症例について臨床的検討を行った.[結果]年齢は77歳から96歳(平均83歳),性別は男性1例,女性3例であった.造設方法は全例Pull法(オーバーチューブ併用)であり造設目的は全例栄養管理のためであった.原疾患はパーキンソン病2例・廃用症候群1例・肺炎1例であった.PEG造設から合併症出現までは平均3.5日であり,内訳は肺炎3例・創部感染1例であった.肺炎の2例と創部感染の1例は抗生剤投与にて軽快し注入も再開可能となったが肺炎のうち,経管栄養再開後に出現した1例は造設後7日で発症し10日で死亡となった.[結論]症例数が少ないため今後も検討を要するがPEG後の重篤な急性期合併症として肺炎が多い傾向を呈した.特に経管栄養再開後の肺炎には不幸な転帰をたどる事もあり術後管理には細心の注意を要する.
索引用語