セッション情報 |
ポスター
胃癌
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タイトル |
P-017:当院の切除不能胃癌におけるHER2過剰発現診断の後方視的検討
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演者 |
越後 紘治(大崎市民病院消化器内科) |
共同演者 |
尾花 伸哉(大崎市民病院消化器内科), 佐藤 雄一郎(大崎市民病院消化器内科), 大矢内 幹(大崎市民病院消化器内科), 伊藤 博敬(大崎市民病院消化器内科), 蒲生 真紀夫(大崎市民病院腫瘍内科) |
抄録 |
【目的】HER2過剰発現を有する治癒切除不能胃癌においては化学療法にトラスツズマブを併用することによる抗腫瘍効果の上乗せが期待でき,標準療法と位置づけられている.一方,胃癌においては腫瘍内のHER2発現の不均一性が高いとの報告がある.治療選択に関わるHER2過剰発現診断の適正化を図る目的で当院の内視鏡生検と手術標本の検査結果を後方視的に検討した.【方法】当院で化学療法の治療選択目的にHER2過剰発現の有無を検索した切除不能胃癌123例を対象に,肉眼型,組織型,内視鏡下生検の場合は生検個数と個々のサンプルごとのHER2判定を後方視的に解析した.また,トラスツマブ併用化学療法が行われた例については,抗腫瘍効果(直接効果,治療成功期間)との相関についても検討した.【結果】HER2過剰発現の検査を行った123症例(125検体)の内訳は手術検体40例,内視鏡生検検体85例であり,HER2強陽性は全体で20/123(16.2%)内訳は分化型が14例,未分化型が6例であった.また,採取検体の内訳別の陽性率は手術検体では4/40(10.0%),内視鏡生検検体で16/85(18.8%)であった.内視鏡生検でHER2診断された16例の肉眼型はtype 2:が2例,type 3:が13例,type 5が1例であった.内視鏡生検個数は2-6個(平均4.2個)であり,強陽性と判定された症例において,サンプルごとの陽性率は3.2個/4.2個(76%)であった.姑息手術を行った2症例で生検検体と手術検体のHER2診断結果に相違があった.内視鏡生検でのHER2診断が行われた後,トラスツズマブ併用療法が施行された14症例の検討ではHER2染色不均一性と抗腫瘍効果の相関は明らかではなかった.【結論】胃癌のHER2過剰発現診断では検体採取部位,方法などにより不均一性が存在した.内視鏡生検は5個以上が望ましく,手術検体に関しては固定時間等の再検討が必要と考えられた. |
索引用語 |
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