セッション情報 ポスター

胃癌

タイトル P-019:

内視鏡的切除標本による十二指腸球部上皮性腫瘍の免疫組織学的検討

演者 永田 博之(自治医科大学消化器内科学)
共同演者 武藤 弘行(自治医科大学消化器内科学), 坂本 博次(自治医科大学消化器内科学), 三浦 義正(自治医科大学消化器内科学), 宮田 康史(自治医科大学消化器内科学), 永山 学(自治医科大学消化器内科学), 高橋 治夫(自治医科大学消化器内科学), 北村 絢(自治医科大学消化器内科学), 井野 裕治(自治医科大学消化器内科学), 新畑 博英(自治医科大学消化器内科学), 竹澤 敬人(自治医科大学消化器内科学), 林 芳和(自治医科大学消化器内科学), 佐藤 博之(自治医科大学消化器内科学), 矢野 智則(自治医科大学消化器内科学), 砂田 圭二郎(自治医科大学消化器内科学), 大澤 博之(自治医科大学消化器内科学), 佐藤 貴一(自治医科大学消化器内科学), 山本 博徳(自治医科大学消化器内科学), 菅野 健太郎(自治医科大学消化器内科学)
抄録 【目的】十二指腸腫瘍は,従来,比較的稀であるとされてきたが,近年は詳細な内視鏡観察により症例数は増加傾向にある.十二指腸腫瘍には胃型形質と腸型形質とがあることが報告されている.今回,内視鏡的に切除可能であった比較的早期の十二指腸球部腫瘍における形質発現の特徴を明らかにすることを目的とした.【方法】2005年から2013年まで当院にて内視鏡的に切除された十二指腸球部腫瘍13症例(癌6例および腺腫7例)の組織標本における形質(胃型と腸型)を免疫組織学的に検討した.ブルンネル腺腫瘍,カルチノイド腫瘍等は除外した.男性8名女性5名,平均年齢65±1歳であった.胃腺窩上皮で産生されるムチンMUC5ACおよび小腸上皮刷子縁のCD10に対する免疫染色にて胃型および腸型形質を評価し,それらの発現によって腫瘍を分類した.【結果】A胃型腫瘍[MUC5AC+・CD10-]:7例(癌は4例),B腸型腫瘍[MUC5AC-・CD10+]:3例(癌なし),C混合型腫瘍[MUC5AC+・CD10+]:2例(癌1例),D分類不能[MUC5AC-・CD10-]:1例(癌1例)であった.十二指腸球部の腫瘍性病変において13例中9例(A+C;69%)がMUC5AC陽性であった.一方,13例中5例(B+C;38%)がCD10陽性であった.【結論】十二指腸球部の上皮性腫瘍の約70%に胃型形質が発現していることが明らかになった.
索引用語