セッション情報 | ポスター小腸 カプセル内視鏡 |
---|---|
タイトル | P-031:小腸腫瘍性病変に対するカプセル内視鏡の有用性の検討 |
演者 | 表 静馬(福山医療センター消化器内科) |
共同演者 | 豊川 達也(福山医療センター消化器内科), 上田 裕也(福山医療センター消化器内科), 岡本 明子(福山医療センター消化器内科), 遠藤 伸也(福山医療センター消化器内科), 宮阪 梨華(福山医療センター消化器内科), 渡邊 一雄(福山医療センター消化器内科), 藤田 勲生(福山医療センター消化器内科), 村上 敬子(福山医療センター消化器内科), 友田 純(福山医療センター消化器内科) |
抄録 | 近年,カプセル内視鏡(CE)が小腸疾患全てに適応拡大され,小腸検索の重要性は増している.特に小腸腫瘍性病変についてはCEの出現により遭遇する機会も増えており,CEを用いた小腸検索の有用性についての検討が必要である.今回,我々の施設において,2009年4月から2013年9月の間に,CEを施行された198症例のうち小腸腫瘍性病変を指摘された計12症例について検討した.その内訳は小腸癌2例,転移性小腸癌1例,悪性リンパ腫3例,粘膜下腫瘍2例,小腸ポリープ4例であった.小腸ポリープついては2例について病理学精査が行われ1例が腺腫,もう1例がpyogenicganulomaであった.偶発症については小腸癌1例についてカプセルの停滞を認め,ダブルバルーン小腸内視鏡にて回収した.その他にカプセル停滞を認めた症例はなかった.病変発見契機に関しては悪性リンパ腫の3例は,上下部消化管内視鏡やCTなど他の検査にて病変を疑われ,精査のためにCEを施行されていたが,その他の9例については貧血や消化管出血精査のためCEを施行された症例が計7例と多く,偶然に病変が発見されることが多かった.小腸癌に対しては,今まで腸閉塞や穿孔といった比較的進行した症状で発見されることも多く,発見時には進行した状態であることも少なくなかったが,CEにて早期発見でき,外科的に切除可能となる症例も増加している.自験の2例についてもいずれも治癒切除可能であった.また,pyogenicganulomaといった,出血性ポリープに対しても診断可能で,内視鏡にて切除し治療しえた.さらに,小腸悪性リンパ腫などの全小腸に病変を認める可能性がある疾患に対しては病変の範囲診断に有効であった.CEを用いた小腸検索は,腫瘍性病変の発見や範囲診断に有用であることが示唆された. |
索引用語 |