セッション情報 ポスター

小腸 カプセル内視鏡

タイトル P-034:

パテンシーカプセルに対するルビプロストンを使用した開通性判定時間に関連する因子の検討

演者 中路 幸之助(愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
共同演者 中江 遵義(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 熊本 光孝(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 藤田 篤代(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 大林 倫子(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 松山 健次(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 加藤 寛正(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 巽 陽一(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 淀澤 美樹子(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 西山 秀樹(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 中江 聡(愛晋会中江病院内視鏡治療センター), 塩谷 昭子(川崎医科大学消化管内科), 鈴村 滋生(御坊保健所), 清水 達也(愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
抄録 【目的】パテンシーカプセルの開通性判定時間に関連する因子を検討する.【方法】2013年5月から8月まで当院で施行したパテンシーカプセルの患者40名を対象とした.腹部手術後,消化管狭窄症例は除外した.これらの症例において,パテンシーカプセルの開通性の判定時間と便秘の有無,下痢の有無,絶食の有無,および腸液の分泌を促進し,その結果便の水分含有量が増加をもたらし,便秘改善作用のある新規下剤のルビプロストン内服の有無との関連を検討した.【成績】4つの説明変数(便秘,下痢,絶食,ルビプロストン内服の有無)と従属(目的)変数(開通性判定までの時間)との重相関(重回帰)を以下の流れで調べてみた.重回帰式が有意になるまで,説明変数を有意差の低い順に(便秘→絶食)説明変数から外したところ,下痢と内服有無で重回帰式が成立した(p=0.02).しかし係数が逆であり,つまり下痢のある症例(p<0.05)ほど,そしてルビプロストンを内服した症例(p<0.01)ほど判定時間が長くなった.【考察】下痢・ルビプロストン内服例で判定時間が長くなる傾向になる原因は不明であるが,いずれの場合も腸管内には水分が多い状態が推定され,それがパテンシーカプセルの推進力に抵抗となり,体外排泄遅延に関連している可能性が考えられた.
索引用語