セッション情報 | ポスター大腸 IBD 1 |
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タイトル | P-057:インフリキシマブの投与時反応予防におけるステロイド投与の有用性 |
演者 | 佐藤 剛司(山形大学光学医療診療部) |
共同演者 | 野村 栄樹(山形大学内科学第二講座), 渋谷 りか(山形大学内科学第二講座), 水本 尚子(山形大学内科学第二講座), 菅野 奈々(米沢市立病院消化器内科), 作田 和裕(山形大学内科学第二講座), 八木 周(山形大学内科学第二講座), 矢尾板 孝夫(米沢市立病院消化器内科), 吉澤 和哉(山形大学内科学第二講座), 岩野 大輔(山形大学内科学第二講座), 佐々木 悠(山形大学内科学第二講座), 阿部 靖彦(山形大学内科学第二講座), 西瀬 祥一(山形大学内科学第二講座), 上野 義之(山形大学内科学第二講座) |
抄録 | 【背景・目的】分子標的薬剤の一つであるインフリキシマブ(IFX)は今日潰瘍性大腸炎,クローン病に対し広く使用されている.IFXの副作用として投与時反応が起こることがあり,IFXの投与継続が困難となる症例がある.投与時反応の再発予防として抗ヒスタミン剤やステロイドが投与されるが,初回からの予防投与の意義は明確ではなく,添付文書にも必須との記載はない.当院では投与時の予防のため,初回よりベポタスチンベシル酸塩,ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウムを投与してきた.回前投薬の全例投与に対する保険適応上の注意喚起があり,ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウムの中止を試みた.【方法】2013年5月の時点でIFXを維持投与していた42例中を対象とした.うち初回より前投薬のない1例,倍量投与3例,導入初期の4例,薬剤副作用歴のある8例,他医師診療の2例を除いた23例中,14例に前投薬中止を実施した.なお前投薬中止に際し,2時間投与例では2時間半,1時間投与例では2時間で投与を行った.【結果】14例,計17回,前投薬を中止しIFXの投与を行った.症例は男性8例,女性6例,クローン病12例,潰瘍性大腸炎2例,前投薬中止での平均IFX投与回数は1.2回,中止時年齢は31歳(21-57歳),罹患期間7年(1-30年)であった.14例のべ17回中,4例6回(23.5%)に投与時反応を認めた.紅潮1例,呼吸苦1例,蕁麻疹2例であった.紅潮,呼吸苦の2例は,翌回に前投薬を再開し副作用なく投与できた.他2例は翌回に前投薬を再開したが,再度副作用が出現し,IFXの投与を断念した.【結論】前投薬の必要性について示唆に富む経験と考え,報告する. |
索引用語 |