セッション情報 ポスター

大腸 IBD 2

タイトル P-061:

当院におけるレミケード使用クローン病の検討

演者 芋瀬 基明(岐阜県総合医療センター消化器内科)
共同演者 松浦 加奈(岐阜県総合医療センター消化器内科), 水谷 拓(岐阜県総合医療センター消化器内科), 中村 みき(岐阜県総合医療センター消化器内科), 若山 孝英(岐阜県総合医療センター消化器内科), 丸田 明範(岐阜県総合医療センター消化器内科), 山内 貴裕(岐阜県総合医療センター消化器内科), 安藤 暢洋(岐阜県総合医療センター消化器内科), 佐藤 寛之(岐阜県総合医療センター消化器内科), 岩田 圭介(岐阜県総合医療センター消化器内科), 山崎 健路(岐阜県総合医療センター消化器内科), 清水 省吾(岐阜県総合医療センター消化器内科), 杉原 潤一(岐阜県総合医療センター消化器内科), 天野 和雄(岐阜県総合医療センター消化器内科)
抄録 【目的】今回,クローン病治療としての有用性を明らかにするために,当院でレミケードを導入したクローン病患者を検討した.【対象】2006年から2013年の間に,当院で1年以上継続してレミケードを投与された9症例.年齢:24~71歳(中央値36歳).性別:男性7名,女性2名.【方法】以下の項目について,観察・比較検討した.1)発病年月日,2)初診からレミケード投与までの期間,3)レミケードの投与期間,4)レミケード1回投与量,5)レミケード総投与量,6)投与期間中のCRP値(最大値,最小値,平均値),7)投与期間中のIOIBDスコア(最大値,最小値,平均値).【結果】レミケードの効果は4型に分類された.レミケードの効果と有意に相関があったのは,初診からレミケード投与までの期間(p=0.0251)と投与期間中のCRP値(最大値・平均値)(それぞれ,p=0.0289とp<0.0001)であった.【考察】1回投与量,総投与量,投与期間は,レミケードの有効性に関与しないように思われた.初診からレミケード導入までの期間が長いと効果が得られにくいように思われた.無効例については,1回投与量を増量しても,レミケードの効果は得られないように思われた.有効症例は,CRP<1.0mg/dlまでしっかり炎症が抑制できていた.レミケードの有効性に年齢差や性差は認められなかった.クローン病発症から,レミケード投与までの期間は,レミケードの有効性と有意に相関(逆相関)した.レミケードの投与期間や投与量は,有効性と相関しなかった.有効性の指標として,CRPは有用であった.【結語】クローン病の寛解導入・維持のためには,早期のレミケード導入が望ましい.クローン病が進行してからは,増量しても,長期投与してもレミケードの効果は期待できない.レミケード投与により,CRP<1.0mg/dlまでしっかり炎症を抑制できた症例は,寛解状態を維持できる.
索引用語