セッション情報 | ポスターHCV 2 |
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タイトル | P-090:ペグインターフェロン・リバビリン・プロテアーゼ阻害薬による三剤併用療法の成績と背景因子の検討 |
演者 | 榎本 平之(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科) |
共同演者 | 高嶋 智之(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 石井 紀子(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 由利 幸久(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 青木 智子(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 楊 和典(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 石井 昭生(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 坂井 良行(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 会澤 信弘(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 岩田 一也(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 池田 直人(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 岩田 恵典(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 田中 弘教(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 斉藤 正紀(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 今西 宏安(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 飯島 尋子(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科), 西口 修平(兵庫医科大学内科学肝・胆・膵科) |
抄録 | 【目的】1型高ウイルス量のC型慢性肝炎難治例に対し,ペグインターフェロン(PegIFN)・リバビリン(RBV)とプロテアーゼ阻害薬(PI)の3剤併用療法による治療効果の上昇が見込まれている.これまでにわれわれはPegIFN/RBV療法において抗IFN-α中和抗体の発現が治療無効と関連することを報告した.3剤併用療法に対する治療成績と背景因子について抗IFN-α中和抗体の関与を含め検討した.【方法】PegIFN/RBV+PI(第二世代を含む)の3剤併用療法を施行した71症例について,その治療効果を年齢,IL28Bの遺伝子多型,コア70番アミノ酸変異の有無,抗IFN-α中和抗体の関与について検討した.【成績】(1)全体では45/71(63.3%)でウイルス学的著効(SVR)が得られた.65歳以下の症例ではIL28BがTTのmajor homo症例では29/32(90.6%)と高率にSVRが達成された.またIL28B non-TTのhetro/minorの症例ではcore 70番アミノ酸が野生型の場合は5/10(50.0%)でSVRとなったが,変異型の場合は7/17(41.2%)に留まった.一方66歳以上の症例では,IL28BがTTの症例でもSVRは2/5(40.0%)に留まり,IL28B non-TTの症例では0/4(0%)と全例がnon-SVRであった.(2)抗IFN-α中和抗体陽性の3例にPegIFN/RBV+PIが行われたが,無効2例・再燃1例といずれもSVRを達成できず,PI耐性ウイルスの出現を認めた.【まとめ】3剤併用療法での治療成績は良好であるが,PegIFN/RBV療法と同様に,年齢,IL28B,core70番アミノ酸等の因子,更には抗IFN-α中和抗体の存在も難治に関連すると考えられた.抗IFN-α中和抗体陽性例では3剤併用でもSVRは困難と予想され,前治療無効例の場合は抗IFN-α中和抗体の測定を行い,抗体陽性例ではIFN-β/RBVやDirect antiviral agent 2剤併用などを考慮すべきと考えられた. |
索引用語 |