セッション情報 ポスター

HCV 2

タイトル P-092:

香川県におけるTelaprevir(TVR)+PEGIFN+RBV療法の状況

演者 永野 拓也(香川県立中央病院肝臓内科)
共同演者 高口 浩一(香川県立中央病院肝臓内科), 馬場 伸介(香川県立中央病院肝臓内科), 妹尾 知典(香川県立中央病院肝臓内科), 谷 丈二(香川大学医学部消化器神経内科), 三好 久昭(香川大学医学部消化器神経内科), 正木 勉(香川大学医学部消化器神経内科), 小川 力(高松赤十字病院消化器内科), 守屋 昭男(三豊総合病院消化器科), 安藤 正晴(三豊総合病院消化器科)
抄録 【目的】香川県多施設における3剤治療の治療結果を検討した.【対象】2012年1月から2013年7月末までに治療を開始した97例(男/女数は53/44),平均年齢は59.3歳,65歳以上は26例(26.8%).前治療は初回治療が41%,再燃が46%,無効が10%,不明が3%で,IL28Bが判明している症例は74例でTT71.6%,nonTT28.4%,AA70が判明している症例は70例で野生が63%,変異が37%であった.TVR初期投与量は2250/1500は30/67例と1500が多い対象であった.97例中68例が調査表回収例で,このうちSVR24が判定できる49例を有効性の解析対象とした.【結果】72%(49例)が3剤治療を完遂.主な中断理由はHbの低下で57.9%を占めていた.TVRのアドヒアランスは平均すると約70%(分母は1日2250mgで12週間完遂した量)であった.ウイルスの陰性化は4週で91.1%,8週で97.7%,12週で97.6%,24週で97.2%,SVR24は83.7%(41/49).男女別では男性100%(24/24)女性68.0%(17/25)と女性のSVRが低かった.女性のnonSVR例ではTVRとRBVの平均アドヒアランスはそれぞれ50%と47%とSVR例の64%と59.5%と比べ低い結果であった.TVR開始量別のSVR24は1500では75%(21/28),2250では95.2%(20/21)と2250群のSVRが高かった.これは1500開始群では女性が78.6%を占め,女性のSVRが低いためであった.年齢別では65歳以上のSVRは85.7%(12/14)で65歳未満は82.9%(29/35),また65歳以上でもIl28BがTT例では100%のSVRが得られた.IL28BとAA70が共に判明している70例でSVRを検討するとTT/野生85.0%(17/20),TT/変異100%(10/10),nonTT/野生57.1%(4/7),nonTT/変異60.0%(3/5)とIL28BがTT症例のSVRが高かった.【結語】香川県において3剤併用治療のSVR24は83.7%であり,Hb低下で薬剤アドヒアランスが低くなった女性のSVRが低い結果であった.
索引用語