セッション情報 |
ポスター
HCV 3
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タイトル |
P-096:肝細胞癌根治的治療後にインターフェロンを導入したC型慢性肝疾患の臨床経過についての検討
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演者 |
大内田 義博(くまもと森都総合病院肝・消化器内科) |
共同演者 |
宮瀬 志保(くまもと森都総合病院肝・消化器内科), 束野 奈津美(くまもと森都総合病院肝・消化器内科), 原岡 克樹(くまもと森都総合病院肝・消化器内科), 西 潤子(くまもと森都総合病院放射線科), 小森 宏之(くまもと森都総合病院外科), 岡部 和利(くまもと森都総合病院外科), 藤山 重俊(くまもと森都総合病院肝・消化器内科) |
抄録 |
【目的】肝細胞癌(HCC)根治的治療後にインターフェロン(IFN)を投与することによってHCCの再発抑止効果があるとの報告がされている.HCCの根治的治療(肝切除,RFA,TACE+RFA,TACE+放射線)を行った後,当院でIFNを投与したC型慢性肝疾患症例の経過について検討した.【方法】HCCに対して根治的治療を行った後,平成18年以降,当院でIFNを導入した25例を対象とし,HCCの再発率,SVR判定可能症例でのSVR率などを検討した.【成績】患者背景:男性17例,女性8例,平均年齢66歳.HCC治療法:系統的切除/部分切除/RFA単独/TACE+RFA/TACE+放射線療法=3/7/7/7/1例.IFN治療はウイルス駆除目的17例(PEG-IFN単独/PEG-IFN+RBV/3剤併用=2/10/5例).HCC再発抑止目的は8例(PEG-IFNα2a少量長期/PEG-IFNα2a少量+RBV=5/3例)であった.ウイルス駆除目的導入例で効果判定可能症例のSVR率は64%(11例中7例).genotype 1b高ウイルス:1b低ウイルス:2a高ウイルス=9:1:1.HCC治療後の平均観察期間は2.4年.HCC再発は25例中7例(28%)に認め,全例治療後2年以内に再発しており,年率11%だった.SVR症例からも1例HCCの再発を認めたが,初回治療時に多発性HCCであった.再発7例におけるHCC治療法はTACE+RFA/RFA単独/部分切除=4/2/1例で,再発様式は局所再発2例,異所性再発5例.再治療は5例になされ,TACE単独:TACE+RFA=3:2例であった.再治療群の内1例に再再発を認めた.【結論】発癌後においてもウイルス駆除目的でのIFN導入ではSVR率64%と良好な成績が得られた.IFN導入後も全体の28%にHCCの再発を認めたが,再治療可能であった.HCC根治的治療後のIFN治療は肝予備能の改善もあり有用と考えられた. |
索引用語 |
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