セッション情報 |
ポスター
HCV 3
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タイトル |
P-097:C型慢性肝疾患インターフェロンSVR例の肝線維化指標の推移についての検討
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演者 |
吉田 雄一(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野) |
共同演者 |
宮坂 昭生(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野), 佐原 圭(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野), 及川 寛太(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野), 葛西 和博(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野), 遠藤 龍人(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野), 滝川 康裕(岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野) |
抄録 |
【目的】C型慢性肝疾患においてインターフェロン(IFN)を含む抗ウイルス療法の進歩により著効(SVR)率が上昇してきている.また,SVRが得られた例では肝線維化進展が抑制されるとされている.そこで,今回,我々はIFNをベースとした抗ウイルス療法後にSVRが得られた症例の肝線維化指標の推移について検討を行った.【対象および方法】IFNをベースとした抗ウイルス療法を行いSVRが得られ解析可能であった160例(男性95例,女性65例,SVR判定時の平均年齢54歳,SVR後の平均観察期間54ヶ月)を対象とし,AST to platelet ratio index(APRI),Fib-4,血小板数の推移について検討を行った.尚,SVRはIFN投与終了後6カ月以上HCV-RNAが陰性化している例とした.【結果】1)治療前の肝組織所見ではF0,F1,F2,F3,F4が各々33例,77例,21例,13例,6例であった.治療前のAPRIの中央値はF0,F1,F2,F3,F4で各々0.5,0.7,1.2,1.3,2.6,Fib-4の中央値はF0,F1,F2,F3,F4で各々1.4,1.5,2.0,3.4,4.5,血小板数の中央値は各々21.4,17.6,14.7,12.4,11.7万/μLであった.2)治療開始時からSVR判定時までにAPRIはF0,F1,F2,F3,F4で各々0.3,0.6,0.9,1.0,1.2,Fib-4はF0,F1,F2,F3,F4で各々0.1,0.4,0.7,1.0,0.5低下していた.血小板数は各々2.2,1.8,2.1,1.0,1.0万/μL上昇していた.3)SVRから60ヶ月未満でAPRIは0.5,Fib-4は0.3,60ヶ月以上でAPRIは0.9,Fib-4は0.6治療開始時より低下していた.血小板数は60ヶ月未満で2.1万/μL,60ヶ月以上で2.6万/μL上昇していた.【結論】IFNをベースとした抗ウイルス療法によりSVRが得られた症例の肝線維化は肝線維化指標で見る限りでは改善していたが,更なる検討のためには肝組織と対比が必要であると考えられた. |
索引用語 |
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