セッション情報 | ポスターHCC-1 |
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タイトル | P-101:非B非C型肝細胞癌においても画像診断による早期発見が可能である |
演者 | 東條 加奈(県立広島病院消化器内科) |
共同演者 | 北本 幹也(県立広島病院消化器内科), 吹上 綾美(県立広島病院消化器内科), 国原 紗代子(県立広島病院消化器内科), 大谷 一郎(県立広島病院消化器内科), 山田 博康(県立広島病院消化器内科), 岡崎 馨(県立広島病院放射線科), 小林 昌幸(県立広島病院放射線科), 門前 芳夫(県立広島病院放射線科) |
抄録 | 【目的】肝細胞癌(HCC)においては,B型肝炎,C型肝炎に起因する発癌だけでなく,近年は糖尿病での発癌リスク増加も指摘され,非B非C型HCCが増加傾向となっている.当院では定期的に肝画像診断を遂行し,C型慢性肝疾患において画像診断反復がHCCの早期発見・根治治療につながることを報告している(J Gastroenterol2010;45:105-12).今回は,非B非C型HCCにおいて画像診断の反復が早期発見に有用かどうか検討した.【対象と方法】2001年から2012年までに当院でHCCと診断された587例のうち,非B非C型HCCと診断された100例を以下のごとく診断経緯で4群に分類し検討した.画像群は,画像診断を定期的に行っていた患者で,最終画像検査が12カ月未満の症例とした(画像群:24例).画像群のentry根拠は,初回の画像診断で肝硬変所見を認めたことであった.通院群は,慢性肝疾患あるいは糖尿病などで通院中の患者で,肝癌発見前に12カ月以上肝画像検査を受けていない症例とした(通院群:40例).症状群は,HCCに伴うと思われる症状の出現で初めて受診した症例とした(症状群:24例).偶発例は,検診あるいは他疾患の診療時に偶然に発見された症例とした(偶発群:12例).【成績】1)各群の背景として,糖尿病,アルコール多飲例を大半に認めた.NASHを想定する症例は15例であった.2)腫瘍staging 画像群 Stage1-2 20例(83%),Stage3-4 4例(17%),通院群Stage1-2 21例(53%),Stage3-4 19例(47%),症状群Stage1-2 5例(21%),Stage3-4 19例(79%),偶発群Stage1-2 8例(67%),Stage3-4 4例(33%)であった.画像群でStage1-2を80%超と高率に認め,通院群・症状群の順にStage1-2が明らかに減少していた(P<0.05).【結語】非B非C型HCCの診断においても画像診断の反復は早期発見に有効であることが示唆された.非B非C症例においても初回の画像診断にて肝硬変所見を認めた場合,定期的な画像診断が推奨される. |
索引用語 |