セッション情報 |
ポスター
膵 診断
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タイトル |
P-116:超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)の一般病院での成績
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演者 |
野村 圭(JA滝宮総合病院内科) |
共同演者 |
内田 尚仁(JA滝宮総合病院内科), 古田 康夫(JA滝宮総合病院内科), 白井 高利(JA滝宮総合病院病理検査部) |
抄録 |
【目的】超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)は,わが国でも普及しつつあるが,一般病院においては普及しているとは言い難い.今回,一般病院でのEUS-FNAの有用性と問題点を明らかにするため,当院におけるEUS-FNAの現状を報告する.【方法】当院にEUSを導入した2010年5月より2013年8月までにEUS-FNAを施行し,最終診断が得られた膵腫瘤を有する36例を対象に検討した.EUS-FNAは,細胞検査士による迅速細胞診(on-site cytology)を全例で施行した.【結果】悪性腫瘍30例(腺癌27例,膵神経内分泌腫瘍3例),良性疾患6例(漿液性嚢胞腺腫2例,自己免疫性膵炎1例,良性腫瘤3例)であった.悪性腫瘍の1例では,1回目のEUS-FNAで悪性が疑われたが確定が得られないことから,3ヶ月後に2回目のEUS-FNAを施行していたため,36例に対して計37回のEUS-FNAが施行されていた.穿刺回数は平均2.73回であった.感度は96.8%,特異度100%,positive predictive value100%,negative predictive value85.7%,正診率97.3%であった.悪性腫瘍の1例では2回目のEUS-FNAにおいて陽性結果が得られ,この症例を正診とするとすべて100%であった.なお,術中及び術後には偶発症は認められなかった.【結論】膵腫瘤性病変に対するEUS-FNAは一般病院でも安全に施行でき,診断に有用な検査と考えられた.とくにon-site cytologyの施行が安全性と診断能の向上のために重要と思われた.また,症例に応じて,時期を逸しない再検査も考慮すべきものと思われた. |
索引用語 |
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