セッション情報 | ポスター膵 その他 |
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タイトル | P-126:Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)の臨床的検討 |
演者 | 杉本 啓之(名古屋大学大学院消化器内科学) |
共同演者 | 廣岡 芳樹(名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部), 伊藤 彰浩(名古屋大学大学院消化器内科学), 川嶋 啓揮(名古屋大学大学院消化器内科学), 大野 栄三郎(名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部), 鷲見 肇(名古屋大学大学院消化器内科学), 林 大樹朗(名古屋大学大学院消化器内科学), 桑原 崇通(名古屋大学大学院消化器内科学), 森島 大雅(名古屋大学大学院消化器内科学), 河合 学(名古屋大学大学院消化器内科学), 古川 和宏(名古屋大学大学院消化器内科学), 舩坂 好平(名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部), 中村 正直(名古屋大学大学院消化器内科学), 宮原 良二(名古屋大学大学院消化器内科学), 後藤 秀実(名古屋大学大学院消化器内科学) |
抄録 | 【目的】Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)は若年女性に好発する低悪性度の稀な腫瘍である.嚢胞成分と充実成分とが混在し腫瘍径の大きいものが典型的とされているが,男性例や嚢胞形成を伴わない非典型例の報告も少なくない.SPNの臨床的特徴を明らかにするため自験例について検討した.【方法】2007年1月から2013年6月の間に外科的切除にて病理組織学的診断を得たSPN11例を対象とし,臨床所見,画像所見,治療および予後についてretrospectiveに検討した.【結果】臨床所見:年齢中央値39歳(18-62歳),男性6例,女性5例.発見契機は有症状が2例(左側腹部痛,体重減少),9例は無症状で,検診および他疾患精査中に膵腫瘍を指摘された.画像所見:腫瘍径中央値は21mm(8-37mm),占居部位は頭部1例,体部8例,尾部2例.嚢胞成分を4例,石灰化を4例(腫瘍内部3例,腫瘍辺縁1例)に認め,尾側膵管の拡張を1例で認めた.造影CTでは8例に漸増性の弱い造影効果を認めた.SonazoidRによる造影超音波内視鏡検査(ハーモニックイメージング法)では速やかな輝度上昇を全例に認め,内部から抜け落ちるような輝度低下を7例に認めた.なおSonazoidRの適応外使用は当院生命倫理委員会の承認の下で行っている.画像所見にて腫瘤形成性膵炎との鑑別が困難であった2例に対しEUS-FNAを施行し,2例とも免疫組織学的検討が可能で,SPNと正診された.治療および予後:全例に外科的切除を施行(腹腔鏡下切除4例)し,全例無再発生存中である(術後観察期間中央値672日).【結語】SPN自験例は男性が半分を占め,腫瘍径が比較的小さく,嚢胞成分を伴わない非典型例を多く認めた.全例切除可能で術後経過は良好であった. |
索引用語 |