セッション情報 ポスター

膵炎1

タイトル P-133:

内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)における処置後の急性膵炎における検討

演者 上田 城久朗(熊本市医師会熊本地域医療センター内科)
共同演者 明石 隆吉(熊本市医師会ヘルスケアセンター), 清住 雄昭(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 西村 千紘(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 平江 麻衣(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 山崎 明(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 山之内 健伯(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 中原 和之(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 陣内 克紀(熊本市医師会熊本地域医療センター内科), 田村 文雄(熊本市医師会熊本地域医療センター内科)
抄録 【目的】当施設では年間600-800件のERCP関連処置を行っており,内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)については年間100件程度を施行している.今回,2006年1月から2011年12月までにESTを行った症例における処置後の急性膵炎についての検討を行った.【方法】当該期間のERCP関連処置件数は,4,316例であり,677例にESTを施行した(膵管括約筋切開術(pancreatic sphincter precutting(PSP)62例を含む).対象の背景因子は,平均年齢69.9±14.8歳,男女比377/300であった.全例に中切開ないし大切開のESTを施行した.【成績】ESTによる偶発症は,出血11例・急性膵炎19例・穿孔2例であった(重複あり).EST後に急性膵炎を発症した症例は,出血を合併し緊急手術を施行された1例以外は軽症膵炎であり,保存的治療のみで経過した.【結論】ESTを施行する際は,稜線(口側隆起の11°から12°方向)を切開すると最も長い範囲を安全に切開できる.対象症例のうち重症急性膵炎を発症した症例は,切開線が稜線を外れていた.EST後の膵炎については,稜線を確認しながら基本を守り中切開以上の切開を行い膵・胆管を充分に分離開口させることで重症例の発症を予防できると考えられた.
索引用語