セッション情報 | ポスター膵炎2 |
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タイトル | P-136:当院におけるInterventional EUSの現状と検討 |
演者 | 藤森 崇行(香川大学消化器神経内科) |
共同演者 | 鎌田 英紀(香川大学消化器神経内科), 小林 聖幸(香川大学消化器神経内科), 大倉 亮一(香川大学消化器神経内科), 加藤 清仁(香川大学消化器神経内科), 有友 雄一(香川大学消化器神経内科), 小野 昌弘(香川大学消化器神経内科), 筒井 邦彦(香川大学消化器神経内科), 正木 勉(香川大学消化器神経内科) |
抄録 | 近年,EUSの役割は診断のみならず治療にまで及んでおり,膵仮性嚢胞に対する超音波内視鏡下膵嚢胞ドレナージ術(以下EUS-PCD),閉塞性黄疸に対する超音波内視鏡下胆道ドレナージ術(以下EUS-BD)などが急速に普及している.そこで当院におけるinterventional EUSの治療成績について,有用性,安全性を検討した.【対象】2006年4月から2013年10月までに当院にて経験した1)EUS-PCD14例(10症),2)EUS-BD6例(超音波内視鏡下経胃肝内胆管ステント留置術(以下EUS-HGS)3例,超音波内視鏡下経十二指腸的総胆管ステント留置術(以下EUS-CDS)3例).適応は1)膵仮性嚢胞のうち6週以上保存的に加療するも径60mm以上の症例,または径60mm未満でも腹痛,感染,出血などの有症状例,2)経乳頭的ドレナージが困難な非切除悪性胆道狭窄例で,患者のQOLを重視し内瘻化が望まれる症例とした.患者背景は1)急性膵炎後膵仮性嚢胞9症例,術後膵液瘻1症例,2)非切除悪性胆道狭窄例(肝腫瘍1例,肝門部胆管癌1例,胃癌のリンパ節転移1例,膵癌2例,子宮頚癌1例)であった.【方法】1)手技成功率・嚢胞径・再発率・偶発症発生率・追加処置の有無・奏功率,2)手技成功率・偶発症発生率を検討した.【結果】1)手技成功率は100%,嚢胞径は平均102mm,再発率は28.6%(4例),偶発症発生率は0%,追加処置は全14例中8例に行い,3例に内視鏡的ネクロセクトミーを行った.奏功率は100%であった.2)手技成功率は100%,偶発症発生率は66.6%(EUS-HGS:2例(ドレンージチューブの逸脱),EUS-CDS:2例(腹膜炎2例でそのうち1例は手技中にfree air発生)であった.【結語】膵嚢胞性病変に対するEUS-PCDは手技成功率・安全性が高く有用な処置であるが,追加処置を必要とする場合が多い.EUS-BDは経乳頭的ドレナージが困難な非切除悪性胆道狭窄例には有用な治療法であるが,偶発症発生率が高いため,手技の一般化ならびに専用のデバイスの開発などが望まれる. |
索引用語 |