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膵炎2

タイトル P-141:

当院における重症急性膵炎に対する膵局所動注療法の検討

演者 原 季衣(福井赤十字病院消化器科)
共同演者 馬場 萌加(福井赤十字病院消化器科), 鳥居 志充(福井赤十字病院消化器科), 谷川 明希子(福井赤十字病院消化器科), 西山 悟(福井赤十字病院消化器科), 三原 美香(福井赤十字病院消化器科), 松永 心祐(福井赤十字病院消化器科), 里見 聡子(福井赤十字病院消化器科), 道上 学(福井赤十字病院消化器科), 山崎 幸直(福井赤十字病院消化器科)
抄録 【目的】当院における重症急性膵炎に対する局所動注療法の治療成績の検討を行う.【対象】2004年3月1日から2013年2月28日までの9年間に当院に入院し,重症急性膵炎として膵局所動注療法を行った15例について検討を行った.内訳は男性7例,女性8例,平均年齢は55.6歳であった.【方法】原因,厚生労働省急性膵炎重症度判定基準,動注内容,補液量,合併症,入院期間,生存率等について後ろ向き調査をおこなった.【結果】原因はアルコール性5例,高脂血症4例,胆石性2例,アルコール性+高脂血症合併1例,アルコール性+膵のう胞1例,膵石嵌頓1例,特発性1例であった.厚生労働省急性膵炎重症度判定基準で,CT Grade 1が2例,2が8例,3が5例,予後因子0点が2例,1点が6例,2点が2例,3点が2例,4点が2例,5点が1例であった.動注期間は平均5.7日,全例がICUに入室しており,平均ICU入室日数は9.5日であった.動注内容はFUT14例,FOY1例であった.IPM/CSが12例,MEPNは3例であった.副作用でFUT14例中1例がFOYへ変更,IPM/CS12例中1例がMEPNへ変更となった.また重症膵炎と診断された24時間での補液量は平均して4546.7mlであった.合併症としては仮性のう胞が5例見られ,3例でのう胞ドレナージなどの処置を必要とした.その他,慢性膵炎化が2例,胆管炎,偽膜性腸炎,動注による大腿動脈血栓症が各1例ずつ見られた.平均入院期間は74.3日,転院した症例が1例みられたが,全例で膵炎が軽快した.【結語】重症急性膵炎に対する当院での膵局所療法ではいずれも膵炎は軽快した.局所動注療法と,集中治療を行うことによって,救命率が高まる可能性があると考えられた.
索引用語