セッション情報 | ポスター臨床病態-1 |
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タイトル | P-143:溶血性尿毒症症候群(HUS)合併成人重症大腸炎の病態解析―ADAMTS13活性の検討から― |
演者 | 佐藤 綾子(横須賀共済病院消化器病センター内科) |
共同演者 | 三好 正人(横須賀共済病院消化器病センター内科), 石井 玲子(横須賀共済病院消化器病センター内科), 松田 浩紀(横須賀共済病院消化器病センター内科), 野澤 さやか(横須賀共済病院消化器病センター内科), 小島 直紀(横須賀共済病院消化器病センター内科), 山本 奈穂子(横須賀共済病院消化器病センター内科), 幾世橋 佳(横須賀共済病院消化器病センター内科), 伊田 春菜(横須賀共済病院消化器病センター内科), 田邊 陽子(横須賀共済病院消化器病センター内科), 渡邉 秀樹(横須賀共済病院消化器病センター内科), 新井 勝春(横須賀共済病院消化器病センター内科), 鈴木 秀明(横須賀共済病院消化器病センター内科), 小林 史枝(横須賀共済病院消化器病センター内科), 池田 隆明(横須賀共済病院消化器病センター内科) |
抄録 | 【背景】HUSで認められないADAMTS13(von Willebrand因子特異切断酵素)活性(TS活性)の減少を特徴とする血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)では血漿交換(PE)が有効である.小児例の検討で腸管出血性大腸菌(STEC)感染続発HUSでは血漿交換(PE)は無効とされる.一方,成人例では有効例が報告されているが,反応良好の機序は解明されていない.【目的】成人のPE治療反応良好例の特異性を明らかにすることを目的とした.【対象】PE治療を施行した成人HUS合併重症大腸炎3例を対象とした.症例1:63歳,男性.腹痛,血性下痢で受診.STEC(疑い)続発HUSと診断.3回のPEでLDH 858が587U/l,Cr 2.63が1.15mg/dl,Plt 4.9万が5.5万/μlと改善.症例2:80歳,女性.血性下痢で受診.STEC続発HUSと診断,PEを開始したが昏睡となり第4病日に死亡.症例3:68歳,女性.腹痛,血性下痢で受診.STEC続発HUSと診断.7回のPEでもLDH 721が1478U/l,Cr 1.37が3.93mg/dl,Plt 4万が4.4万/μlと改善不良.【方法】TS活性とPE治療反応性を含めた病態との関連を検討した.【結果】1)症例1,2,3のPE施行前のTS活性(基準値70-120%)は0.5%未満,28.7%,79.0%であった.2)TS活性から症例1はTTP近縁例で,PEへの反応は良好であった.3)症例2はTS活性からTTP近縁例と考えられたが,脳症による早期死亡で評価困難であった.4)症例3はTS活性正常の症例でPEに対する反応は不良であった.【結論】STEC続発HUS成人例ではTS活性がPE反応性に関連している可能性が示唆された. |
索引用語 |