セッション情報 ポスター

臨床病態-1

タイトル P-146:

術後膵液瘻・胆汁瘻に対するEUS下ドレナージの検討

演者 中島 義博(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科)
共同演者 吉田 浩司(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 小山 展子(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 佐々木 恭(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 多田 大和(先端消化器画像研究センター), 河瀬 智哉(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 富山 恭行(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 仁科 惣冶(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 吉岡 奈穂子(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 原 裕一(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科), 岩尾 年康(先端消化器画像研究センター), 日野 啓輔(川崎医科大学附属病院肝胆膵内科)
抄録 肝胆膵外科手術後合併症の膵液瘻や胆汁瘻に対して一般的に膵管・胆管ドレナージ(経皮的・内視鏡的)が行われるがこれらの治療に難渋する症例も存在する.当院では難治性の術後胆汁瘻・膵液瘻に対して以前は外科手術や経皮的にドレナージを行っていたが,2010年よりEUSを用いて貯留した胆汁や膵液に対し直接穿刺しドレナージを行っている.当院で2010年~2013年までの期間に術後胆汁瘻・膵液瘻に対しEUS下ドレナージを行った6例について検討した.内訳は膵液瘻が3例,胆汁瘻が3例で,原疾患は浸潤性膵管癌3例,肝内胆管癌2例,IPNB1例で術式は体尾部切除術2例,膵頭十二指腸切除術1例,肝左葉切除3例であった.方法はEUSを用いて19G針で穿刺し,通電ダイレーター,カテーテルで拡張後,内瘻化ステント(両端ピック),外瘻化チューブ(先端ピック)を留置している.その後採血や画像で改善確認したところで,外瘻化チューブを抜去し,内瘻化ステントを複数本留置している.治療成績は良好で全例追加処置なしで退院となっている.また処置に伴う合併症は全例認めなかった.術後胆汁瘻・膵液瘻に対するEUS下ドレナージは比較的簡便で合併症も少ないため,治療法の選択肢の一つになりうると思われる.
索引用語