セッション情報 ポスター

症例胃癌1

タイトル P-147:

胃原発内分泌細胞癌の7例

演者 豊川 貴弘(大阪市立大学腫瘍外科)
共同演者 六車 一哉(大阪市立大学腫瘍外科), 田中 浩明(大阪市立大学腫瘍外科), 大北 仁裕(大阪市立大学腫瘍外科), 渋谷 雅常(大阪市立大学腫瘍外科), 山添 定明(大阪市立大学腫瘍外科), 櫻井 克宣(大阪市立大学腫瘍外科), 永原 央(大阪市立大学腫瘍外科), 木村 健二郎(大阪市立大学腫瘍外科), 天野 良亮(大阪市立大学腫瘍外科), 久保 尚士(大阪市立大学腫瘍外科), 大谷 博(大阪市立大学腫瘍外科), 前田 清(大阪市立大学腫瘍外科), 澤田 鉄二(大阪市立大学腫瘍外科), 大平 雅一(大阪市立大学腫瘍外科), 平川 弘聖(大阪市立大学腫瘍外科)
抄録 【はじめに】胃原発内分泌細胞癌は全胃癌中0.1-0.4%を占める比較的まれな組織型で,発育進展が早く極めて予後不良とされている.【対象と方法】1997年1月から2012年12月までに経験した胃原発内分泌細胞癌7例の臨床像,治療成績についてretrospectiveに検討した.【結果】平均年齢70.9歳(59-82歳)で,全例男性であった.術前の生検による診断は,悪性リンパ腫:1例,高分化型腺癌:1例,未分化癌:2例,低分化型腺癌:3例で,内分泌細胞癌の術前診断がついたものはなかった.局在はU/M/L=3/3/1例,周在はAnt/Post/Less/Gre=1/2/2/1例,肉眼型は1型/2型/3型=2/2/3例であった.壁深達度はmp/ss/se=2/2/3例で早期癌はなく,リンパ節転移はN0/N1/N2/N3=1/2/2/2例でStageはIIA/IIB/IIIA/IV=1/2/2/2例であった.治癒切除を行えた5例のうち,1例は術後36か月経過し無再発生存中であるが,4例は再発した.再発部位は肝/リンパ節/腹膜/その他=3/2/1/2例で,3例は1年以内の再発であった.転移・再発例に対して化学療法は5例に施行され,1st lineはS-1:1例,S-1+CDDP:1例,UFT+CPT:1例,weekly PTX:2例が選択され,weekly PTXの2例はPRが得られた.5年生存例はなく,転帰は原病死5例,他病死1例,無再発生存中1例であった.【結語】胃原発内分泌細胞癌は術前診断が困難で,治癒切除が行えても早期に再発をきたし予後不良である.まれな疾患であり,文献的考察を加えて報告する.
索引用語