セッション情報 | ポスター膵 悪性腫瘍2 |
---|---|
タイトル | P-179:腎細胞癌膵転移の2例 |
演者 | 末廣 智之(浜松医療センター消化器内科) |
共同演者 | 影山 富士人(浜松医療センター消化器内科), 松永 絵里香(浜松医療センター消化器内科), 石田 夏樹(浜松医療センター消化器内科), 太田 和義(浜松医療センター消化器内科), 松浦 愛(浜松医療センター消化器内科), 森 泰希(浜松医療センター消化器内科), 住吉 信一(浜松医療センター消化器内科), 岩岡 泰志(浜松医療センター消化器内科), 川村 欣也(浜松医療センター消化器内科), 吉井 重人(浜松医療センター消化器内科), 山田 正美(浜松医療センター消化器内科), 田村 浩章(浜松医療センター消化器内科), 池松 禎人(浜松医療センター消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】転移性膵腫瘍は遭遇することは比較的まれであるが,剖検では11.7%~21.6%に認めるといわれている.一方,腎細胞癌は根治術後から数年経過していても転移する可能性があり近年膵転移の報告も散見されている.今回我々は腎細胞癌膵転移の2例を経験したので若干の文献的考察を含めて報告する.【症例1】57歳女性,2003年に左腎細胞癌に対し左腎摘出され当院泌尿器科に通院中であった.2013年3月の単純CTで膵尾部に径30mmの腫瘍性病変が出現し尾側の膵管拡張を伴っていた.造影CTでは早期濃染像を呈し造影効果は持続しており,腎細胞癌膵転移を考え膵体尾部切除を施行し治療・診断した.【症例2】64歳男性,1993年に左腎細胞癌に対し左腎を摘出された.2006年のCTで膵体部に径22mmの早期濃染像を呈する腫瘍性病変が出現した.腎細胞癌膵転移を考え,膵体尾部切除を施行し治療・診断した.【考察】膵転移を来す悪性腫瘍としては腎細胞癌,肺小細胞癌,胃癌等が挙げられる.腎細胞癌はhypervascularな腫瘍として描出される事が多く,特に膵内分泌腫瘍との鑑別は画像所見だけでは困難である.切除可能と判断される場合は外科的切除が適応となるが,病変が多臓器にわたる場合は近年,分子標的薬が使用される.腎細胞癌膵転移例は8割近くの症例で術後5年以上経過していたという報告があり,本症例においてもそれぞれ術後10年・術後13年の経過であった.【結語】腎細胞癌の既往がある症例は,その膵転移の可能性も考慮する必要がある. |
索引用語 |