セッション情報 ポスター

小腸2

タイトル P-190:

旭川医科大学病院における腸管不全10症例について

演者 内田 浩一郎(旭川医科大学外科学講座消化器病態外科学分野)
共同演者 谷口 雅彦(旭川医科大学外科学講座消化器病態外科学分野), 千里 直之(旭川医科大学外科学講座消化器病態外科学分野), 藤谷 幹浩(旭川医科大学病院第3内科), 稲場 勇平(旭川医科大学病院第3内科), 岡田 充巧(旭川医科大学病院第2内科), 宮本 和俊(旭川医科大学病院小児外科), 古川 博之(旭川医科大学外科学講座消化器病態外科学分野)
抄録 背景:小腸移植の成績は術式・管理・免疫抑制の標準化により改善しているが,治療成績は他の臓器移植と比較してまだ不安定である.本邦において,小腸移植は未だ保険適応外治療のため,適応の判断は難しい.目的:当院における腸管不全患者10例における小腸移植適応について検討する.対象:過去15年間で腸管不全のため,TPNを長期必要としている生存小児3例,成人7例.結果:腸管不全の診断は中央値でそれぞれ2ヶ月と37.5才.腸管不全後観察期間はそれぞれ5年と7年.残存小腸長はそれぞれ35cm,70cm,回盲弁の温存は小児で全例,成人で1例のみであった.成人2例で分流ストマを持ち,他例は大腸までの連続性があった.9例にカテーテル感染・血栓の既往があり,うち5例は2年以内のものであった.現在,移植非適応は3名,いずれも悪性腫瘍の合併による.医学的な移植適応は3名,他4名は今後,小腸移植の適応を検討される必要があった.結語:経済・社会的理由から移植を受けられない小腸移植適応患者は3名いた.早期の保険適応の認可が期待される.
索引用語