セッション情報 | ポスター大腸 腫瘍 症例3 |
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タイトル | P-206:穿孔性虫垂炎を契機に発見された盲腸原発内分泌細胞癌の2例 |
演者 | 岸本 拓磨(半田市立半田病院外科) |
共同演者 | 林 英司(半田市立半田病院外科), 堀尾 建太(半田市立半田病院外科), 岡田 禎人(半田市立半田病院外科), 永田 純一(半田市立半田病院外科), 太平 周作(半田市立半田病院外科), 前田 隆雄(半田市立半田病院外科), 景山 大輔(半田市立半田病院外科), 石田 陽祐(半田市立半田病院外科), 久保田 仁(半田市立半田病院外科) |
抄録 | 盲腸原発の内分泌細胞癌の2例を経験したので報告する.症例1は60歳,男性,フィリピン人.右下腹部痛を主訴に受診した.CTでは肺結節,盲腸腫瘤を認め,虫垂腫大とその周囲の膿瘍形成を認めた.穿孔性虫垂炎を疑い緊急手術を行った.術中所見では盲腸に腫瘤を認めたため盲腸癌の可能性を考慮し,回盲部切除,D3郭清を行った.術後遺残膿瘍にてドレナージを長期間要したが,第26病日に退院となった.切除標本の病理組織学的検索では,small cell carcinoma of cecum,IFNb,SS,v0,ly3,N3,M1,stageIVと診断した.日本での継続治療を勧めたが,母国に帰国された.症例2は58歳,女性.主訴は下腹部痛にて近医より当院を紹介受診された.CTでは肝多発腫瘤,盲腸腫瘤を認め,虫垂腫大とその周囲にfree airを認めた.穿孔性虫垂炎を疑い緊急手術を行った.術中所見で盲腸に腫瘤を認めたため盲腸癌の可能性を考慮し,回盲部切除,D1郭清を行った.第15病日に退院となった.切除標本の病理組織学的検索では,poorly differentiated neuroendocrine carcinoma of cecum with adenocarcinoma,INFaSE,v1,ly1,N1,H1,stageIVと診断した.術後に化学療法を予定したが,他院での治療を希望された.消化管の内分泌細胞癌は,比較的悪性度の低いカルチノイドと,悪性度の高い内分泌細胞癌に分類される.大腸原発の内分泌細胞癌(小細胞癌)は非常に稀とされているが,症例2のような腺癌を含む腺内分泌細胞癌はさらに稀とされている.今回我々は穿孔性虫垂炎を契機に発見された盲腸原発内分泌細胞癌の2例を経験したので,文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 |