セッション情報 ポスター

大腸 腫瘍 症例3

タイトル P-207:

上皮性腫瘍様の形態を呈し診断に苦慮した虫垂粘液嚢胞腺癌,十二指腸浸潤の一例

演者 大塚 宜寛(飯塚病院消化器内科)
共同演者 本村 廉明(飯塚病院消化器内科), 赤星 和也(飯塚病院消化器内科), 寺澤 正明(飯塚病院消化器内科), 細川 泰三(飯塚病院消化器内科), 久保川 賢(飯塚病院消化器内科), 金山 兼司(飯塚病院消化器内科), 福田 慎一郎(飯塚病院消化器内科), 濱田 匠平(飯塚病院消化器内科), 宜保 淳也(飯塚病院消化器内科), 友枝 成(飯塚病院消化器内科), 宇都宮 蘭(飯塚病院消化器内科), 古賀 聡(飯塚病院外科), 大屋 正文(飯塚病院病理科), 福谷 龍郎(飯塚病院放射線科), 中村 和彦(九州大学病態制御内科学)
抄録 症例は81歳男性.2型糖尿病,高血圧にて近医外来通院中であった.2012年12月末に37度台の発熱と食欲不振が出現,血液検査で貧血と炎症所見の上昇を認めたため抗生剤(MEPM)点滴にて外来加療されていた.症状の改善乏しく精査目的に2013年1月当科外来紹介受診となり,消化管精査を施行した.上部消化管内視鏡検査で十二指腸下行脚に4cm大の丈の高い多結節状の隆起性病変を認めた.表面に粘液の付着あり,腫瘍の立ち上がりは急峻で可動性に乏しく深部浸潤を伴う悪性上皮性粘液性腫瘍が疑われた.また下部消化管内視鏡検査で上行結腸下部後壁に15mm大の境界明瞭な陥凹を認めた.陥凹内に粘液付着を認め,陥凹辺縁は整で陥凹周囲から上行結腸中部にかけて6cm程度の粘膜下腫瘍様隆起を認めた.虫垂開口部に明らかな異常を認めなかった.十二指腸・上行結腸の両病変より生検を複数施行したが,炎症細胞浸潤を認めるのみで明らかな悪性所見を認めなかった.内視鏡検査では確定診断に至らず,造影CT検査,造影MRI検査を施行した.画像上虫垂は根部を除き直径2cm程度の管状の腫瘤となり十二指腸に達していた.先端部は直径4,5cm程度と太まり十二指腸内腔に突出している像を認めた.明らかなリンパ節腫大,遠隔転移は認められなかった.以上の所見より虫垂粘液嚢胞腺癌の十二指腸,上行結腸浸潤と診断し,右半結腸切除術・十二指腸部分切除術を施行した.術後病理組織でも虫垂粘液嚢胞腺癌,pSIN0M0 pStage IIと診断された.今回上皮性腫瘍様の形態を呈し診断に苦慮した虫垂粘液嚢胞腺癌,十二指腸浸潤の一例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語