セッション情報 | ポスター大腸 その他 |
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タイトル | P-219:便通異常と漢方医学的特徴との関連性の検討 |
演者 | 八木 洋輔(神戸大学医学部消化器内科) |
共同演者 | 藤田 剛(淀川キリスト教病院消化器内科), 荻巣 恭平(神戸大学医学部消化器内科), 菅原 悦子(淀川キリスト教病院消化器内科), 渡辺 明彦(淀川キリスト教病院消化器内科), 菅原 淳(淀川キリスト教病院消化器内科), 向井 秀一(淀川キリスト教病院消化器内科), 吉田 優(神戸大学医学部消化器内科), 久津見 弘(神戸大学医学部消化器内科), 東 健(神戸大学医学部消化器内科) |
抄録 | 【目的】便通異常と漢方医学的な特徴との関連性があるかどうかを検討する.【対象】2012年12月から2013年2月に当院で下部消化管内視鏡検査を受けた患者で,研究参加の同意を得られたものを対象とした.【方法】内視鏡検査前に腹部症状や便通に関する質問項目を含む問診票調査を実施した.同時に漢方医学的な検討を行うため,22項目からなるオリジナル漢方医学的問診調査を,各項目5段階評価(0ない,1まれに,2時々,3しばしば,4いつも)で行った.【成績】総症例数は441例(男性267例,女性174例),平均年齢は59.4歳(14-86歳)であった.大腸癌と炎症性腸疾患と腹部手術既往例を除外し,漢方医学的問診票の記載不十分などを除いた271例で検討した.自己申告で便通を『異常なし群』163例,『便秘群』58例,『下痢群』28例,『便秘と下痢交代群』22例で分け比較したところ,20項目で『便秘と下痢交代群』が高得点の傾向を認めた.『異常なし群』と比較すると,“身体のだるさ”,“気力のなさ”,“疲れやすさ”,“抑うつ傾向”,“のどのつまり感”,“おなかの張り”,“冷えのぼせ”,“イライラ感”,“急な動悸・頭痛”,“目が疲れやすい”,“ぐっすり眠れない”,“めまい・立ちくらみ”,“顔や手足のむくみ”,“下痢しやすい”,“便秘がち”の項目で,p<0.01と有意差を認めた.また,『便秘群』と『便秘と下痢交代群』で比較したところ,“便秘がち”の項目では,『便秘群』が『便秘と下痢交代群』と比較してp=0.02と有意に高かったが,“身体のだるさ”,“気力のなさ”,“疲れやすさ”,“イライラ感”,“急な動悸・頭痛”,“ぐっすり眠れない”,“めまい・立ちくらみ”,“暑がり”,“下痢しやすい”の項目では,『便秘と下痢交代群』がいずれもP<0.01と有意に高値であった.【結論】今回の調査で,便通異常の有無とパターンにより漢方医学的に差がある可能性が示唆された. |
索引用語 |