セッション情報 ポスター

C型肝炎 テラプレビル

タイトル P-226:

テラプレビルを含む3剤併用療法に対する難治性C型肝炎の要因

演者 辻 恵二(広島市立安佐市民病院消化器内科)
共同演者 脇 浩司(広島市立安佐市民病院消化器内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院消化器内科), 齊藤 裕平(広島市立安佐市民病院消化器内科), 妹尾 慧(広島市立安佐市民病院消化器内科), 田中 秀典(広島市立安佐市民病院消化器内科), 頼田 尚樹(広島市立安佐市民病院消化器内科), 高田 俊介(広島市立安佐市民病院内視鏡内科), 上田 裕之(広島市立安佐市民病院内視鏡内科), 桑原 健一(広島市立安佐市民病院消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院消化器内科), 永田 信二(広島市立安佐市民病院内視鏡内科)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するペグインターフェロン(PEG-IFN)/リバビリン(RBV)/テラプレビル(TVR)の3剤併用療法により治療効果は向上したが,非著効例に終わる症例も存在する.今回我々は3剤併用療法に対する難治例の要因について検討を行った.【方法】対象は当院にてPEG-IFN/RBV/TVRの3剤併用療法を導入したC型慢性肝炎患者67例;男/女:26/41,年齢中央値64歳,(70歳超20例).治療終了後12週時のHCV陰性化(SVR12)を達成できなかった要因について検討を行った.【成績】2013年9月現在解析可能な48例中,40例(83.3%)がSVR12を達成し,非SVR12は8例(16.7%)であった.その内訳は無効3例,再燃2例,breakthrough 3例であった.単変量解析では非SVR12の治療前因子は女性(p=0.039),70歳以上(p=0.003),前治療無効例(p=0.045)であったが,IL28B-TG群(p=0.119),コア70変異(p=0.706)は傾向のみで,TVR開始量2250mg or 1500mgには差が無かった.女性かつ70歳以上かつ前治療無効を満たした8例中,非SVR12は6例(75%),さらにIL28B-TG群かつコア70変異も満たした5例では非SVR12は4例(80%)と治療効果は不良であった.一方で男性,前治療再燃例ならびにL28B-TT群ではそれぞれ非SVR12は0/16(0%),0/17(0%),2/26(7.7%)と良好な結果であった.【結論】テラプレビルを含む3剤併用療法の著効率は高いものの,前治療無効,70歳以上,女性,IL28B-TGおよびコア70変異のいずれをも満たす場合は治療を見送ることが望ましい.
索引用語