セッション情報 | ポスター肝 画像 |
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タイトル | P-244:腹部超音波検査で診断された肝complicated cystの検討 |
演者 | 須田 季晋(獨協医科大学越谷病院消化器内科) |
共同演者 | 植竹 知津(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 中元 明裕(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 片山 裕視(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 北濱 彰博(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 草野 祐実(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 関山 達彦(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 寺内 厳織(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 豊田 紘二(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 玉野 正也(獨協医科大学越谷病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】超音波検査(以下US)では,肝嚢胞は内部無エコーの病変として観察される.嚢胞内に出血や感染を合併したものを総称してcomplicated cystと呼び,この際には嚢胞内に点状エコーや実質エコーを認める.今回は,当院においてUSで指摘されたcomplicated cystの頻度や病態について検討することを目的とした.【方法】2011年4月から2013年10月にUSを施行した9477例を対照とした.USのレポートをretrospectiveに解析してcomplicated cystと診断された症例について検討を行った.【成績】9477例中,肝嚢胞は1943例(20.5%)に認められた.USにてcomplicated cystと診断されたものは12例であり,全US例の0.13%,肝嚢胞例の0.62%であった.男性5例,女性7例,平均年齢は70.5(55-80)歳,最大径の平均は10.4(5.5-15)cmであった.単発が1例であり,11例は多発する嚢胞の1-2個がcomplicated cystの所見を呈していた.発熱,腹痛を3例に認めたが,残る9例は無症状であった.12例中,通院中断などの3例を除く9例で単純および造影CTが施行され,9例全てにおいてUSで指摘された実質エコーはCTでは描出されなかった.自覚症状を有する3例はドレナージが施行され,膿汁を確認することにより感染の合併と確定診断して迅速に治療し得た.無症状であるが急速に増大した1例は手術にて陳旧性出血と確定診断した.同じく無症状であるが,短期間で内部エコーが急激に変化した1例は試験穿刺を施行して嚢胞内出血と確定診断した.残りの4例については陳旧性出血を疑って慎重に経過観察中であるが,現時点では腫瘍性病変の合併はみられていない.【結論】Complicated cystは肝嚢胞の0.62%に認めた.USで認める実質エコーが単純,造影CTで描出されないことが腫瘍性病変との鑑別に有用であると思われた.自覚症状を有する場合には積極的にドレナージを行って感染の有無を確認すべきである. |
索引用語 |