セッション情報 ポスター

肝硬変

タイトル P-247:

アルコール性肝障害の栄養指導による進展予防の提案―他の脂肪性肝障害への効果との比較―

演者 堀江 義則(国際医療福祉大学山王病院消化器内科)
共同演者 山岸 由幸(慶應義塾大学消化器内科), 海老沼 浩利(慶應義塾大学消化器内科), 金井 隆典(慶應義塾大学消化器内科)
抄録 【背景・目的】アルコール性肝硬変患者において肥満や糖尿病合併が高率であり,栄養障害がアルコール性肝障害(ALD)の進展に深く関与している.今回,アルコール性肝障害患者への管理栄養士による栄養指導の肝機能改善への効果を検討した.【方法】ALDを指摘された男性48例に管理栄養士による栄養相談を勧めた.栄養指導とブリーフ・インターベンションでは,アルコールスクリーニングテストと大量飲酒に伴う臓器障害や社会的損失などの説明を行った.飲酒日記にて飲酒量を記録してもらい,4週,8週目にも介入を行った.来院時と8週目の血液データにて,栄養相談を受けた群と拒否した群での,肝機能改善の差を検討した.また,画像診断で脂肪肝が確認された非アルコール性脂肪性肝障害(NAFLD)(飲酒量1日20g未満)18例,中等度飲酒例(Mod-A-FLD)(飲酒量1日20g以上60g未満)20例に対する栄養相談の効果と比較検討した.【結果】栄養指導を拒否した群29例は,受けた群19例より比較的若年で(受:拒,55歳:48歳),BMIが高く(受:拒,24.0:25.5),独身や単身赴任が多かった.栄養相談を受けたALD群で,肝機能改善率が高かった(AST:受講群72から34 IU/L:拒否群68から56 IU/L,ALTは受講群63から35 IU/L:拒否群80から64 IU/L,γGTPは受講群245から107 IU/L:拒否群208 Lから169 IU/L).Mod-A-FLD,NAFLD群では,栄養相談を受けていない群では,肝機能の改善はほとんどみられなかった.栄養相談を受けたMod-A-FLD群ではAST,ALT,γ-GTPとも改善を認め,NAFLD群ではALTのみ改善を認めたが,改善の程度はALD群より少なかった.【結語】栄養相談を受けたALD群で,肝機能改善率が最も高く,ALDは最も介入の有効な脂肪性肝障害と考えられた.しかし,BMI高値例やALT高値例で受講率が低く,今後はこのような群を採血結果の待ち時間に受講してもらうなど,栄養相談にどのように結び付けていくかも検討しなくてはならない.
索引用語