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肝硬変

タイトル P-250:

内視鏡的食道静脈瘤治療患者を対象とした経腸栄養剤,BCAA顆粒製剤,BCAA高含有経腸栄養剤投与による耐糖能改善効果に関する検討

演者 坂井 良行(兵庫医科大学病院肝胆膵科)
共同演者 由利 幸久(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 青木 智子(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 楊 和典(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 石井 昭生(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 高島 智之(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 會澤 信弘(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 岩田 一也(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 池田 直人(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 田中 弘教(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 岩田 恵典(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 榎本 平之(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 齋藤 正紀(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 飯島 尋子(兵庫医科大学病院肝胆膵科), 西口 修平(兵庫医科大学病院肝胆膵科)
抄録 【目的】肝硬変による耐糖能異常に対するBCAA製剤の有効性が報告されている.また,LESによる耐糖能改善効果や逆に耐糖能悪化についても報告されている.今回内視鏡的食道静脈瘤治療患者に対する各種栄養剤投与による耐糖能改善効果について,比較検討を行った.【方法】内視鏡的食道静脈瘤治療患者に対し,通常食事13例,経腸栄養剤2包朝眠前分2内服15例,BCAA顆粒製剤3包朝1眠前2分2内服24例,BCAA高含有経腸栄養剤2包朝眠前分2内服40例の耐糖能について,観察開始時をday0とし,内視鏡治療を行ったday0,7の治療日およびday50に耐糖能評価を行い,その変動を検討した.【結果】BCAA顆粒製剤群でday7における早朝血糖値の有意な低下,BCAA高含有経腸栄養剤群でday50における早朝血糖の有意な上昇,HOMA-Rの有意な上昇を認めた.childAの患者に限定して検討したところ,BCAA高含経腸栄養剤群でday7における早朝血糖の有意な低下を認めたが,day50における早朝血糖とHOMA-Rの有意な上昇を認めた.childBの患者に限定して検討したところ,BCAA顆粒製剤群で7日目における早朝血糖およびHOMA-Rの有意な低下を認めた.【結語】肝予備能が保たれている場合は,BCAA高含経腸栄養剤により耐糖能改善する傾向を認めたが,肝予備能が悪い場合はBCAA高含経腸栄養剤により耐糖能悪化する傾向があり,BCAA顆粒製剤により耐糖能改善する傾向を認めた.以上よりBCAA製剤の耐糖能改善効果については,肝予備能を考慮しその種類を検討する必要性が示唆された.
索引用語