セッション情報 ポスター

総胆管結石の治療2

タイトル P-256:

小切開EST+EPBD―高齢者胆管結石の内視鏡治療に伴う偶発症ゼロを目指して―

演者 伊藤 智康(順天堂大学消化器内科)
共同演者 崔 仁煥(順天堂大学消化器内科), 丸木 実子(順天堂大学消化器内科), 佐藤 隆久(順天堂大学消化器内科), 斉藤 紘昭(順天堂大学消化器内科), 石井 重登(順天堂大学消化器内科), 小森 寛子(順天堂大学消化器内科), 金澤 亮(順天堂大学消化器内科), 椎名 秀一朗(順天堂大学消化器内科), 渡辺 純夫(順天堂大学消化器内科)
抄録 【目的】高齢者胆管結石の内視鏡治療を安全に行うための小切開EST+EPBDの有用性を明らかにする.【方法】胆管結石に対して小切開EST+EPBDを行った79例(A群)と,EST(中切開)を行った139例(B群)を対象とした.EPBDは8mmのバルーンを使用した.12mm以上の大結石はlarge balloon EPBDとし,検討から除外した.pre-cut法や膵管ガイドワイヤ法,ランデブー法が必要なERCP困難例は検討から除外した.A,B群の内訳は,男女比48/31,75/64,平均年齢70.4歳,68.8歳,平均結石数2.0個,2.3個,平均結石径8.7cm,8.6cm,胆石膵炎の合併11例,17例で,両群間に有意差を認めなかった.各群における完全切石率,早期偶発症を比較検討した.【成績】A,B群における完全切石率は100%,97.1%と有意差を認めなかった.早期偶発症は急性膵炎0例(0%),4例(2.7%,軽症3例,中等症1例),出血0例(0%),2例(1.3%),穿孔0例(0%),1例(0.7%)と,A群において偶発症が少ない傾向にあった.両群において内視鏡処置後に胆石膵炎の増悪を認めなかった.【結論】小切開EST+EPBDは高齢者内視鏡治療に伴う偶発症を予防する上で有用な方法と考えられた.
索引用語