セッション情報 | ポスター総胆管結石の治療2 |
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タイトル | P-257:当院における高齢者に対する総胆管結石治療の現状 |
演者 | 糸瀬 一陽(関西労災病院消化器内科) |
共同演者 | 萩原 秀紀(関西労災病院消化器内科), 水谷 直揮(関西労災病院消化器内科), 明神 悠太(関西労災病院消化器内科), 村井 大樹(関西労災病院消化器内科), 土居 哲(関西労災病院消化器内科), 吉水 祥一(関西労災病院消化器内科), 嶋吉 章紀(関西労災病院消化器内科), 小豆澤 秀人(関西労災病院消化器内科), 戸田 万生良(関西労災病院消化器内科), 中村 剛之(関西労災病院消化器内科), 柄川 悟志(関西労災病院消化器内科), 伊藤 善基(関西労災病院消化器内科), 林 紀夫(関西労災病院消化器内科) |
抄録 | 【背景・目的】高齢化に伴い,後期高齢者や超高齢者に対して総胆管結石治療を行う機会が増加している.これらの症例では様々な合併症や抗血栓薬の内服など,治療の制約となる条件を持つものが多い.当院における高齢者総胆管結石症例の現状を分析し,年齢階級毎に比較検討した.【対象・方法】2010年5月から2013年8月までの期間に総胆管結石に対して治療を行った65歳以上の高齢者165例を対象とした.前期高齢者(65歳から74歳):58例,後期高齢者(75歳から84歳):77例,超高齢者(85歳以上):30例であった.患者背景,治療法および治療効果,治療の合併症について比較検討を行った.【結果】超高齢者で結石最大径1cmを超える症例の割合と5個以上の結石を認めた症例の割合が高かった(1cm以上:前期/後期/超高齢者:14%/22%/42.3%,5個以上:前期/後期/超高齢者:8.0%/1.5%/30.8%).患者背景としては高齢となるに従い抗血栓薬内服症例が多かった(前期/後期/超高齢者:14.0%/30.9%/42.3%).また前期高齢者で傍乳頭憩室を有する症例が少なかった(前期/後期/超高齢者:30%/39.7%/46.2%).治療法は前期高齢者では58例中ESTが55例,EPBDが1例に施行され,残りはEST後で乳頭が開大しており追加処置を行わなかった1例とENBDのみ挿入された1例であった.後期高齢者では77例中ESTが68例,EST後症例が3例であった.残り6例中1例はENBD留置後手術となり,残り5例は胆管挿管できず手術となった症例であった.超高齢者では30例中24例にESTが施行された.残り6例中4例はENBDチューブ挿入後手術を施行され,2例はEBDチューブ挿入のみ施行された.内視鏡治療の際の出血・膵炎など合併症の割合に差を認めなかった.【結論】超高齢者では内視鏡的治療の困難な症例の割合が多く外科治療となる例も多かったが内視鏡治療は安全に施行できており,年齢のみで内視鏡的治療を回避すべきではない. |
索引用語 |