セッション情報 ポスター

術後再建腸管FRCP その他

タイトル P-262:

実地医家におけるダブルバルーン内視鏡の有用性と普及へ向けての課題

演者 柚木崎 紘司(宝塚市立病院消化器内科)
共同演者 李 兆亮(宝塚市立病院消化器内科), 阿部 孝(宝塚市立病院消化器内科), 池田 仁美(宝塚市立病院消化器内科), 中尾 珠希(宝塚市立病院消化器内科), 八尋 剛(宝塚市立病院消化器内科), 花咲 優子(宝塚市立病院消化器内科), 福井 章太(宝塚市立病院消化器内科), 糸原 久美子(宝塚市立病院消化器内科), 山崎 之良(宝塚市立病院消化器内科), 田村 公佑(宝塚市立病院消化器内科), 志村 陽子(宝塚市立病院消化器内科), 金 庸民(宝塚市立病院消化器内科), 宮崎 純一(宝塚市立病院消化器内科)
抄録 (はじめに)ダブルバルーン内視鏡(以下DBE)は現在,大学病院などの高次医療施設を中心に消化器の多方面で活用されている.しかし市中病院においてはすべて保険診療内で行うためマンパワーを含めたコストと時間を要するバルーン内視鏡検査は十分な普及には至っていない.今回我々は当院でのDBE検査および治療の成績を検討し市中病院でのDBEの有効性と普及へ向けた課題を報告する.(方法)2012年4月から2013年9月において内視鏡経験3年以上(後期研修医終了後)の医師にて施行された当院でのDBEの以下の2つの使用用途における成績について検討した.1)内視鏡挿入困難症例におけるDBEでの大腸内視鏡検査(以下DBC)43例(男性:女性=30:13,平均年齢68.0歳,挿入困難の内訳は過腸23例,癒着17例,腹膜炎1例,不明2例)の成績(a)盲腸到達率,b)盲腸到達時間,c)合併症),2)術後再建腸管を有する胆膵疾患23例(男性:女性=18:5,平均年齢75.6歳,R-Y再建12例,B-II再建11例)に対するDB-ERCPの成績(a)処置完遂率,b)合併症,c)平均治療時間(結果)1)(a)40/43例(93%),(b)17.6分,(c)0/43例(0%),3)(a)22/23例(95.7%),(b)5/23例(21.7%),(c)177分(考察)DBCにおいては良好な成績が得られた.DBCやDB-ERCPにおいて通常検査・治療に比較し施行時間が長い傾向にあった.DB-ERCPは難易度が高く重度の合併症があった.(結語)1)市中病院においてもバルーン内視鏡を使った検査・治療は有用である.2)マンパワーや難易度を考慮した診療保険点数の設定が望ましい.
索引用語